「最大の敗者」5カ国
パスポートの強さで過去10年間に順位を下げたのは、22カ国・地域となっている。2015年には2位だったものの、9位まで順位を下げている米国以上に大幅にランクを下げたのは、ベネズエラのみだ。3番目に大きくランクダウンしたのは、およそ80の島からなる南太平洋の小国、バヌアツ。10年間で48位から54位に低下した。
2015年にトップだった英国のパスポートは、5位となっている。そのほかカナダが、同じ期間に4位から7位に3ランク下げた。
「世界最強のパスポート」トップ5
国際航空運送協会(IATA)のデータなどに基づくパスポートの「強度」のランキングで、シンガポールと日本に次いでビザなしでアクセス可能な国・地域の数が多かったのは、フィンランド、フランス、ドイツ、イタリア、韓国、スペインの6カ国(3位、ビザなしで訪問できるのは192カ国・地域)。4位(191カ国・地域)はオーストリア、デンマーク、アイルランド、ルクセンブルク、オランダ、ノルウェー、スウェーデンの7カ国、5位(190カ国・地域)はベルギー、ニュージーランド、ポルトガル、スイス、英国の5カ国だった。
つまり、モビリティでは27カ国・地域のパスポートが、米国を上回っている。
モビリティの格差は一層拡大
ヘンリー・パスポート・インデックスの最下位は、過去1年のうちにさらに2カ国・地域へのビザなしでの渡航が不可能となり、入国が認められるのが26カ国・地域のみとなったアフガニスタンだ。シンガポールをはじめとする上位の国々と同国とのモビリティの格差は、さらに拡大したことになる。シンガポールとアフガニスタンのパスポートで渡航できる国・地域の数の差は、169となっている。
(forbes.com 原文)