この機体を打ち上げたのは日本の宇宙ベンチャー企業ispace(アイスペース、本社:東京都中央区)。同社が2023年4月に試みた同型機による月面着陸では、着陸直前にトラブルが発生して失敗に終わったが、今回は2度目の挑戦となる。
この打ち上げでは、1機のファルコン9ロケットによって2機の月着陸機が同時に打ち上げられた。レジリエンスとともに搭載されたのは、米国の民間宇宙企業ファイアフライの月着陸機「ブルーゴースト」。2機を搭載した第2段ロケットが予定軌道に入ると、打ち上げから1時間5分後にブルーゴーストがリリースされ、続いてその27分後にレジリエンスが分離された。
2機は月へ向かう軌道が異なるため、月までの所要時間が大きく異なる。NASAの商業月面輸送サービス(CLPS)の一環として打ち上げられたブルーゴーストは、打ち上げから45日後に月に到達。一方、ispace独自の民間事業として打ち上げられたレジリエンスは、すべてが順調に進めば5月から6月にかけて月面に着陸する。