今後考えられるリスクは?
過去1年間にいくつかのポジティブな進展があったにもかかわらず、パランティア株は課題に直面している。その1つは、製造業、小売業、ヘルスケア産業など向けに設計されたファウンドリープラットフォームを通じた、商業セクター向けビジネスの進捗である。パランティアは、商業セクター向けビジネスには長期的に大きなチャンスがあると強調しているが、現状のところ、同社は予測不能でかつ不定期な性質を持つ政府機関向けの売上に大きく依存していることは事実だ。第3四半期における、商業セクター向けビジネスに関連する収益は27%増の3億1700万ドル(約496億円)と市場予想を下回ったが、政府関連収益は予想を上回った。パランティアは一つひとつの契約規模が大きく、その内容も複雑であるため、中堅・中小企業向けの拡張性には限界がある。さらに同社は、クロスセリングの機会を活用できるマイクロソフトのような大手ハイテク企業や、ニッチ市場をターゲットとするデータ分析専門企業との競争にも直面している。
株価の動向と目標株価
過去4年間におけるパランティア株の動きは一貫しているとは言い難く、その年間リターンはS&P500種株価指数のリターンよりもかなり不安定である。パランティア株の年間リターンは、2021年にマイナス23%、2022年はマイナス65%、2023年は167%、2024年は340%だった。私たちは、現在のパランティア株に対する各種バリュエーション指標は割高な水準であると考える。現在の株価は収益の約45倍、2025年度における予想利益の140倍以上で取引されている。しかし、同社の成長率の市場予想は、約25%に過ぎない。これに対し、比較対象となるクラウド関連企業のスノーフレーク株は、収益の約12倍で取引されているのにも関わらず、成長率の市場予想はパランティアと同等だ。
(forbes.com原文)


