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経営・戦略

2025.01.31 15:15

「日本に対する世界の関心」は本物 成功したグローバルイベントの舞台裏

山田家11代目長光と12代目名月による基調講演「370年の永続と革新の智慧」

山田家11代目長光と12代目名月による基調講演「370年の永続と革新の智慧」

ファミリービジネスオーナーが加盟する、FBN(ファミリービジネスネットワーク)という世界最大の組織があります。本部はスイスのローザンヌにあり、代々続く企業を経営、または保有しているメンバーが、 承継や永続について学び合い交流するプラットフォームです。

世界のGDPの70%以上を占め、60%の労働力を創出し、企業代表者の3分の2を占めるファミリービジネスの発展は、世界経済にも多大な影響を与えます。ファミリービジネスは、長期的な視点や地域密着型の経営、従業員や顧客との信頼関係を大切にする姿勢などが評価されています。なかでも日本は、長寿企業やファミリービジネスが世界で最も多い国として大きな関心が寄せられています。

年に一度開催されるグローバルサミットは、FBNの活動の目玉で、3日間の全体セッションや分科会、交流会で構成されます。これまでベニス、ウダイプール、ドバイなどの魅力ある都市が舞台になってきました。

昨年行われた第33回は初の日本開催となり、55カ国から総勢710人のオーナーとファミリーが東京に集結しました。FBNジャパンのメンバーである私は実行委員長として、18カ月間かけて誘致にはじまりプロモーション、セッションや分科会の企画、毎晩の社交イベントの演出に至るまで、日本側の全体を統括し、FBN本部と日々折衝しながら特別体験をプロデュースしてきました。
オープニングセレモニーでの「和光太鼓」の演奏

オープニングセレモニーでの「和光太鼓」の演奏

大役を引き受けたのは、影響力のある世界のビジネスリーダーたちを、日本のファンにする絶好の機会と捉えたからです。再訪やビジネスの展開など、一過性のインバウンド旅行とは一線を画すエンゲージメントの高い旅を実践しようと考えました。これらは、政府の高付加価値旅行の委員会でも提唱してきたことです。

キッコーマン創業家一族で、FBNジャパンの創設者である高梨一郎理事長や、資生堂の創業家5代目で銀座の街の発展にも寄与する福原和人氏、FBNジャパンのボードメンバーで名古屋でコンサルティング事業を展開する3代目の岡本雄三氏、同じくボードメンバーで千葉の岩渕薬品4代目の岩渕琢磨氏など多くの素晴らしいファミリービジネスオーナーの協力を得て、代々続く家ならではの信頼や人脈を元に、二度と作れないような質の高いコンテンツを目指しました。

日本サミットのプロモーションは、前回開催のパリ会場から本格的に始めましたが、次の2点に力を入れました。
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