成長を続けるオンラインメディアを横目に、密かに増殖を遂げているのが広告ブロックソフトウェアだ。
2015年には広告ブロックソフトの使用で、メディア側に220億ドル(約2兆7400億円)の損失が生まれると、アイルランドの企業PageFair社はリポートしている。今回の調査はアドビと共同で行われた。
報告によると、広告ブロックソフトは主にPC向けに世界で1億9800万人に利用されており、昨年は利用率が42%増加。特に米国では48%も増加しているという。
広告ブロックソフトはモバイルではまだ、さほどの存在感を示していないが、9月に登場するiOS9にはこの機能が実装されており、今後に大きな変化をもたらす可能性も指摘している。現状ではモバイル上の広告ブロックソフトの使用は全体の1.6%を占めるに過ぎないが、今後さらに多くのユーザーがこの手段を用いるようになるだろう。
「広告ブロックソフトはデスクトップのみならず、アジアでは既にモバイルに進出している。iOS上のコンテンツブロックが普及するにつれて、西側諸国でも同様な動きが進んでいくだろう」とPageFair社は述べている。