ウォール街のアナリストたちは、ロサンゼルス郡史上最も破壊的な火災と呼ばれる今回の火災による被害額が数百億ドル(約数兆円)に達する可能性が高いと予測している。Cal Fireは、この火災による焼失面積が150平方キロを超えたと報告している。9000棟以上の家屋や建造物が被害を受けるか破壊され、ロサンゼルス大都市圏全域で15万人以上が避難命令を受けている。
進化しているが、それでも不十分な火災検知AI
サンバーナーディーノ郡の消防局で約30年間、消防士として働き、現在は消防テクノロジーのスタートアップ「BurnBot(バーンボット)」の顧問を務めるジョシュ・ウィルキンスは、このシステムの初期バージョンに関与していた。彼は、火災検知AIが以前よりもはるかに進化したが、それでも不十分だとフォーブスに語った。ここ数年で、複数の消防関連のスタートアップが設立されており、「Convective Capital」と呼ばれるこの分野に特化したベンチャーキャピタルも存在する。Convective Capitalの幹部らと非営利団体「Megafire Action」は昨年11月、「Association of FireTech Innovation」という新たな業界団体を立ち上げていた。
山火事のAI検知システムは、一部では成果を上げている。ロサンゼルス郡の南のオレンジ郡消防局(OCFA)は、12月にブラックスターキャニオンという人里離れた地域で発生した火災を、このシステムを使用して検知し、鎮圧したと発表した。
OCFAは、この火災を早期に検知することで、すばやい対応を行ったと述べている。「家屋や建物への被害もなく、けが人もおらず、避難も必要なかった」と同局は3日に発表していた。
(forbes.com 原文)