欧州

2025.01.10 12:30

ロシア軍装甲車の「墓場」に異形の車両 T-62戦車を兵員輸送車に改造か

錆びついた古い旧ソ連製T-62戦車。2015年5月、ロシア南部ロストフ州(vaalaa / Shutterstock.com)

一方、歩兵が徒歩で攻撃に向かえば、四六時中いたるところを飛んでいるウクライナ軍のドローンの注意を引かずに済む。ロシア軍がゆっくりと、また大きな損害を出しながらではあるものの、数的に劣勢のウクライナ側に対してなお前進を続けられているのはそのためだ。
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「しかし時おり、装甲部隊による攻撃で(進軍)プロセスを加速させようとする試みがなされる」とロシアのある軍事ブロガーは説明している。ウクライナ軍は「毎回、それをFPV(一人称視点)ドローンで完全に破壊する。要する時間は20〜60分だ」という。

ロシア軍で装甲戦闘車両の損害が1万1000両以上に達し、既製の装甲兵員輸送車が希少になるなかで、T-62を改造した装甲兵員輸送車は増えていくと予想される。だが、こうした即席の装甲兵員輸送車もまた、ロシア軍のより高性能なBMP-3歩兵戦闘車やBTR-82装甲兵員輸送車と同じ運命をたどることになるだろう。

小さなドローンが飛び交う下を通り抜けようとするロシア軍の装甲車両は「敵側に到達する前に、ことごとく燃やされてしまう」と同じブロガーは書いている。
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forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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