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2025.01.09 14:00

再び「10万ドル割れ」したビットコイン、投資家が注目すべき指標

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ビットコインの価格は今週下落し、米東部時間1月8日に一時9万3000ドルを下回った。この下落は、直近の経済指標の発表を受けて、連邦準備制度理事会(FRB)の利下げが鈍化するとの見通しが広がったことを背景としている。

TradingViewのデータによるとビットコインは、8日午後に9万2600ドルまで下落し、6日の10万2000ドル超のピークから2日間で約10%下落した。その後はやや回復し、直近では9万4400ドル台で取引されているが、それでも過去5日間で約4%下落している。

暗号資産ファンドAltAlpha Digitalの共同創業者のマーク・P・ベルネッガーは、フォーブスに寄せたEメールのコメントで、直近のビットコインの下落の背景に、7日に発表された米国の強い雇用データとサービス業購買者管理指数(PMI)が、今年のFRBによる利下げに関する期待を後退させたことを挙げた。

ベルネッガーは、この動きが米国債利回りの上昇を招いたことを指摘し、「より保守的な金融政策のアプローチが示唆されたことによって、ビットコインのような投機資産の魅力が低下した」と結論づけている。

資産運用会社ガーバー・カワサキのブレット・スィフリングも同様の見方で、「国債利回りが上昇すれば、投資家はビットコインのようなリスクオン資産に資金を投じる意欲を失う」と指摘した。

一方、暗号資産データプロバイダーCCDataのアナリストのジェイコブ・ジョセフも同様に、国債利回りの上昇がビットコインを含むリスクオン資産の下落に寄与していると指摘し、ビットコインが株式市場の動きに追随するかたちで下落を続けていると述べている。

彼はまた、市場の参加者が注視するであろう今後の動きに言及し、「投資家は、FOMCの議事録や非農業部門雇用者数などの重要な指標の公開を前にした時期に、慎重な姿勢をとることが一般的だ」と語った。

ガーバー・カワサキのスィフリングは、ビットコインのトレーダーが今月後半に予定されている次のFRBの会合に先立ち、「10日に発表予定の雇用統計や来週のインフレデータに注目すべきだ」と強調した。

「現時点では、4回連続の利下げにはほとんど期待が持てないが、市場の参加者は次回の3月のFRBの会合やその後の年内の動きについて、パウエル議長がどのような見通しを示すのか注目している」と彼は続けた。

「インフレの抑制が今後も継続し、さらなる利下げが年内に行われた場合は、ビットコインが再び史上最高値に向かって上昇する可能性が高まることになる」とスィフリングは指摘した。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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