ワークライフバランスを重視し、ウェルネス目標の一部として、高収入でストレスの少ない仕事を探す求職者が増えている。筆者は、ウェルネスとワークライフバランスが最も期待できるのはどの州なのか、興味を持つようになった。
燃え尽き症候群が最も多い米国の州について調査したある研究を探求した結果、ワークライフバランスを支援する傾向が最も弱い州を調べたいと考えた。そして、全50州を分析し、ワークライフバランスが遅れている州をランキングしたThe Vaziri Law Group(ヴァジリ法律グループ)の研究を見つけた。
ワークライフバランスが取れていない州
ランキングの決定方法は次のとおりだ。研究者たちは、経済的な快適さ、ワークライフバランス、労働者の生活の質全般に関するさまざまな指標について全州を分析した。可処分所得、平均通勤時間、週平均労働時間、職場の安全度ランキング、幸福度指数などが分析され、各州の最終的な総合スコアが算出された。そして、スコアが高いほど、ワークライフバランスが遅れている州としてランク付けされた。
1. 第1位はハワイ州(スコア98.3)で、可処分所得が全米最低の5929ドル(約93万円)と、多くの労働者にとって経済的なゆとりが制限されている。ただし、このような経済的課題があるにもかかわらず、ハワイの幸福指数は66.31と、このリストで最も高い。つまり、経済的にはベストな場所ではないかもしれないが、住民の生活満足度は一般的に高いと報告されていることを示している。
2. ルイジアナ州(スコア95.2)の労働時間は週44.3時間と最も長く、幸福指数は34.81と低い。さらにルイジアナ州は、労働の安全性ランキングも40位だ。長時間労働、生活満足度の低さ、安全への懸念が組み合わさった結果、ワークライフバランスに大きな問題が生じている。
3. テネシー州(スコア93.5)は第3位で、労働者の平均労働時間は週40.1時間、可処分所得は1万8078ドル(約285万円)となっている。テネシー州の職場の安全性は11位とまずまずだが、労働時間の長さと経済的なゆとりのなさが、リストでの順位に影響している。
4. 第4位のケンタッキー州(スコア92.5)は、労働者の労働時間が週40.8時間と長く、幸福指数は38.3と比較的低い。職場の安全性ランキングでは第20位と中位に位置するケンタッキー州だが、多くの従業員にとって経済環境は依然として厳しい。
5. 第5位のネバダ州(スコア90.9)の平均労働時間は週39.7時間、可処分所得は1万3860ドル(約218万円)だ。職場の安全性は多少改善されたものの、労働者に経済的負担がかかることが多い。