欧州

2025.01.01 13:00

クルスク反攻のロシア軍主力部隊に壊滅的損害か 第810海軍歩兵旅団が前線離脱

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ウクライナ軍による奇襲侵攻に対応するためロシア西部クルスク州に急派されてから4カ月後、ぼろぼろになったロシア海軍第810独立親衛海軍歩兵旅団は、束の間かもしれないが前線を離れることになった。

完全戦力で2500人規模の第810海軍歩兵旅団は、クルスク州でのロシア軍の反攻を支えてきた少なくとも2個の海軍歩兵旅団のひとつだ。これまで、クルスク州でウクライナ軍が保持する650平方kmほどの主突出部の北西周縁で戦ってきたが、相対的に戦闘が穏やかな反対側の南東周縁のプリョーホボ村に移って野営すると伝えられる。前線からほんの少し離れたプリョーホボ村は昨年12月上旬、ロシアの援軍である北朝鮮軍第11軍団による犠牲の大きな、だが執拗な攻撃を受けて、ウクライナ側が放棄していた。

ロシアのある軍事ブロガーは「第810旅団の兵士たちは一服し、永遠について考え、気持ちを整理し、今後の戦闘に備えることができる」と述べ、同旅団はローテーションで一時的に前線から離れただけだと強調している。

つまり、プリョーホボ村への移動は撤退ではないという。このブロガーは第810海軍歩兵旅団と、クルスク州での反攻に参加している姉妹旅団の第155独立親衛海軍歩兵旅団について「クルスク州の解放で主力を担う攻撃部隊、鋼鉄の旅団だが、彼らにも休息は必要だ」とも書いている。

しかし、第810海軍歩兵旅団と第155海軍歩兵旅団が、突出部の北西側で数カ月にわたって繰り返し、おおむね失敗した突撃で消耗していないとは言い難い。おそらく過去に何度も壊滅と再建を繰り返してきた第155海軍歩兵旅団は、クルスク州でウクライナ軍の地雷やドローン(無人機)攻撃、砲撃によって再び多くの人員と大半の装備を失ったとされ、新たな補充を受けている。

第810海軍歩兵旅団も同じように悲惨な状態になっている可能性がある。同旅団は11月以降、突出部北の中間地帯にあるポグレブキ村のウクライナ軍守備隊を攻撃するため各400人規模の2個大隊を投入したらしいが、この攻撃で大きな損害を被った。OSINT(オープンソース・インテリジェンス)アナリストのMoklasenは「2個大隊規模の突撃による突破口は行き詰まり、つぶされたようだ」とコメントしている
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翻訳・編集=江戸伸禎

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