クルスク州での4カ月にわたる戦闘を生き延びた第810海軍歩兵旅団員にとって、プリョーホボ村での数日ないし数週間の滞在はあまりリラックスできるものではないかもしれない。この村はウクライナ軍の重兵器の射程に十分入る。同じブロガーも「率直に言って、プリョーホボは休息するには心もとない場所だ」と認めている。
ロシア軍がクルスク州で疲弊した部隊の一部を交替させなくてはならないという事実は、同州での反攻のペースが遅く、損耗が激しいことを物語っている。ロシア側は総勢6万人規模とウクライナ側(2万人規模)の3倍のマンパワー(人的戦力)を擁し、さらに1万2000人にのぼる北朝鮮軍の支援も受けていながら、これまでのところ突出部を4分の1ほどしか奪還できていない。フィンランドのアナリスト、ヨニ・アスコラは「じつに哀れなことだ」と評している。
ウクライナ軍が昨年8月上旬に侵攻して以来、クルスク州でロシア軍の人員が何人死傷したのかはわからない。北朝鮮軍の人員が何人死傷したのかはもう少しはっきりしている。ウクライナのボロディミル・ゼレンスキー大統領によると、第11軍団の死傷者はすでに3000人を超えるという。
ロシア軍も北朝鮮軍も同じ歩兵第一戦術を採用しているため、ロシア軍の損耗率も25%にのぼっている可能性は十分ある。第810海軍歩兵旅団の損耗率はもっと高いかもしれない。
(forbes.com 原文)