株価急上昇、ネトフリの「スポーツ中継」がもたらす広告業界への巨大なチャンス

Aaron M. Sprecher/Getty Images

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ネットフリックスが本格的なライブスポーツ中継に乗り出した。同社は12月25日(日本時間26日)、NFLのカンザスシティ・チーフス対ピッツバーグ・スティーラーズ戦とボルチモア・レイブンズ対ヒューストン・テキサンズ戦の2試合を、世界にストリーミングで生中継した。
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また、これらの試合ではマライア・キャリーとビヨンセらがパフォーマンスを行った。

ネットフリックスのこの試みはウォール街からも大きな注目を集めている。JPモルガンのアナリストのダグ・アンマスは今月初めの顧客向けメモで、これらのフットボールの試合が、広告業界に巨大な機会を提供し、ネットフリックスの広告付きサブスクリプションプランの規模の拡大と収益化を、2025年に向けて促進すると語った。

同社のこの華やかなクリスマスイベントは、今年の同社の株式市場での上昇の締めくくりに行われた。ネットフリックスの株価は、24日時点で年初から91%の上昇を記録しており、2015年以来の最高の年になることが確実視されている。
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ネットフリックス株は、今年のS&P500の構成銘柄の中で13番目に高いパフォーマンスを記録しており、時価総額が2000億ドル(約31兆5000億円)以上の米国企業の中では、エヌビディアやブロードコムに次ぐ成績だ。さらに、同社株の上昇率は、ディズニー(年初来26%高)、コムキャスト(同7%安)、ワーナー・ブラザーズ・ディスカバリー(同7%安)、パラマウント(同28%安)といったエンタメ関連の競合他社を大きく引き離している。

ネットフリックスの株価上昇は、他のストリーミングの競合が苦戦する中で、同社が力強い利益を報告したことの現れだ。ファクトセットのデータによれば、同社の2024年の予想収益は390億ドル(約6兆1000億円)、純利益は87億ドル(約1兆4000億円)に達し、2023年の結果をそれぞれ15%と60%上回る見通しだ。

ウォールストリートジャーナル紙によると、ネットフリックスは25日のNFLの試合の放映権に1億5000万ドル(約236億円)を支払ったという。この多額の支出は、2023年に全米で放送されたクリスマスの3試合が高視聴率を記録したことを受けてのものだ。これらの試合は全米で年間トップ20の番組にランクインした。

今回のNFLの試合のライブ中継は、ネットフリックスにとって初の本格的な米国のチームスポーツイベントとなる。同社は先月、インフルエンサーのジェイク・ポールと58歳の元ヘビー級王者マイク・タイソンによるボクシング試合を放送したほか、今後の2回のFIFA女子ワールドカップ大会の権利を獲得している。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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