xAIは、新たな資金をAIモデルのGroK AIの訓練や、テネシー州メンフィスにあるスーパーコンピュータ施設の拡充に用いると見られている。今回のシリーズCの投資家には、ブラックロックやアンドリーセン・ホロウィッツ(a16z)、サウジアラビアのキングダム・ホールディング、フィデリティ、セコイア・キャピタルらが含まれている。
この調達でxAIの評価額は、少なくとも400億ドル(約6兆2900億円)を上回るとされ、複数のメディアは同社の評価額を400億ドル(約6兆2900億円)から500億ドル(約7兆8600億円)と見積もっている。
xAIは、資金調達の発表と同時に新たなAIモデルであるGrok 3の訓練を進めていることを明らかにした。このモデルはまだ利用可能になっていないが、マスクは6月のXの投稿で、年内にリリース予定だと述べていた。
xAIは今年のシリーズBとシリーズCで合計120億ドル(約1兆8900億円)を調達した。これらのラウンドには、モルガン・スタンレーやキングダム、a16z、エヌビディア、AMDらが参加していた。同社のColossus(コロッサス)と呼ばれるスーパーコンピュータは、10万台のエヌビディアのGPUを搭載しているが、最終的にはその規模を2倍にする計画だとされている。
OpenAIのサム・アルトマンCEOは、先日開催されたニューヨークタイムズのDealBookサミットで、xAIが「非常に手強い競争相手になるだろう」と述べ、xAIのスパコン施設の構築の速さを称賛したが、OpenAIの評価額はxAIを大きく上回る1570億ドル(約24兆7000億円)に達している。
xAIのGrok 2は、すでにXのユーザー向けに提供されているが、OpenAIのChatGPTのように独立したアプリとしては提供されていない。次期バージョンのGrok 3は、現行モデルよりも計算能力が向上し、応答性が改善されると報じられている。
(forbes.com 原文)