従前はソニーのブースでスマートEV「AFEELA」のプロトタイプを発表してきたソニー・ホンダモビリティは、CES 2025のイベント初日となる現地時間1月7日に単独でプレスカンファレンスを開催する。いよいよ2025年北米で先行受注を開始するAFEELAの最終形に近いデザインと販売価格に注目が集まる。
モビリティ系では本田技研工業とクボタグループが2024年に続きブースを設ける。コマツ(小松製作所)、スズキもCESに初出展を決めた。トヨタは202年のCESで「コネクテッド・シティ」プロジェクトを発表して以来、久しぶりにプレスカンファレンスの実施を予定する。
AIの具体的なメリット、前向きなエナジートランジションに注目
コミスキー氏はCES 2025の注目すべきテーマの筆頭に「AI」を挙げた。さらに「CES 2025では、AIが私たちの生活にもたらす利益と効率がより具体的なかたちで見えてくるだろう」と展望を語っている。例えば約10年ぶりに北米のテレビ市場に帰ってきた「パナソニックの映像技術とAI」であったり、Whoopのように「ウェアラブルデバイスとAI」のテクノロジーを組み合わせて、ユーザーの活動トラッキングを多角的に行うサービスにコミスキー氏はいま関心の目を向けている。CESにはBtoBのテクノロジーを扱う企業も数多く参加する。例えばスイスのスタートアップであるNeural Conceptも、コミスキー氏が「気になる企業」のひとつとして名前を挙げている。同社はプロダクトデザインや設計に携わるエンジニアのために、AI解析を活用した迅速なプロトタイピングを実現するソフトウェアを提供している。そのツール群を活用すればエンド・ツー・エンドの製品開発時間が従来比で最大75%も短縮され、製品シミュレーションにかかる時間の高速化も図れるという。
CESには持続可能なエレクトロニクス産業の発展を模索する企業の取り組みも、世界中から集まる。化石燃料に由来する電力と再生可能エネルギーをバランスよく使い分けながら効果的な「エナジートランジション」を実現するための取り組みに対して、コミスキー氏は「これから特に多くの関心が集まるだろう」と語っている。