北米

2024.12.23 13:00

米スタバの労組がスト決行、「クリスマスイブ」まで全米に拡大へ

2024年12月20日、イリノイ州シカゴのスターバックス店舗前でストライキをする従業員たち。(Photo by Scott Olson/Getty Images)

米スターバックのロサンゼルスやシカゴ、シアトルを含む約15店舗のバリスタたちが12月20日、ストライキを決行した。同社の労働組合に加入する従業員らは、会社側が賃金の引き上げに応じなければ、このホリデーストライキを、24日のクリスマスイブまでに全米の数百店舗に拡大すると述べている。
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米国にある約530の直営店舗で働く約1万2000人を代表する労組、「スターバックス・ワーカーズ・ユナイテッド(SWU)」は、このデモを「クリスマス前のストライキ」と名付け、24日までの間に日ごとに規模を拡大すると発表した。

従業員らは、スターバックスが「交渉の場で実行可能な賃上げ案を提示せず、数百件に及ぶ未解決の不当労働行為の告発を解決していない」と抗議している。

ニューヨーク・タイムズ(NYT)によると、スターバックスと労組は4月以来、契約の枠組みについて交渉を行っており、数十件の問題については暫定合意に達したが、賃金をめぐって対立している。同社は将来的に年1.5%の昇給を保証する経済パッケージを提案したが、ここには即時の昇給が含まれていないという。
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一方、労組側は、20ドルの最低賃金や5%の年次昇給に加えて、有給休暇や医療保険などの改善を求めている。スターバックス広報担当者のアンドリュー・トゥルは、NYTの取材に対し、労組側が先日の交渉を「途中で打ち切った」と述べている。SWUは17日に、加入者の98%がストライキの実施を承認したと発表した。

米国スターバックスの全1万6500店舗のうち、組合を持つ店舗の割合は約3%とされている。

SWUは、2021年にニューヨーク州バッファローの店舗で結成され、その後、近隣の店舗に広がり、翌年3月までに150店舗以上に拡大。現在では、537店舗で働く約1万2000人の労働者が加入している。スターバックスは、組合化の取り組みに反発し、組合つぶしを行ったとして非難されてきたが、今年2月に労組と協定を結ぶための「基盤的枠組み」の交渉を開始することに同意した。

同社の前CEOであるラクシュマン・ナラシムハンは8月に辞任し、9月にチポトレのCEOを務めていたブライアン・ニコルが新たなCEOに任命された。この人事は、スターバックスの売上が低迷する中で、物言う投資家のエリオット・インベストメント・マネジメントらが、同社株を取得する中で行われた。ナラシムハンは、2022年に創業者のハワード・シュルツから暫定CEOを引き継いでいた。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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