欧州

2024.12.21 12:00

北朝鮮の兵器産業に依存深めるロシア M1989「コクサン」自走砲、映像でも確認

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北朝鮮から前線に届くM1989が増えるにつれて、状況は変わっていく(編集注:今回の映像ではまとまった数のM1989が運搬されているように見える)。M1989は世界で唯一の170mm砲だ。この巨大な大砲用に50kgかそこらの砲弾を製造する工場も、北朝鮮にしかない可能性がある。ただ一点、留意しておくべきは、イランも北朝鮮からM1989を取得していることだろう。いずれにせよ、M1989がロシアに運び込まれるごとに、ロシアはおそらく北朝鮮への依存を深めている。
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1年以上前、ウクライナの調査分析グループ、フロンテリジェンス・インサイトは、北朝鮮製砲弾の最初の100万発がロシアに到着したと記録していた。その際、ロシアが北朝鮮からの砲弾供給の見返りに「資金難の北朝鮮政権に財政支援を行ったのか、あるいは軍事技術を提供したのか疑問を抱かせる」とも述べていた。北朝鮮はこれらの砲弾などと引き換えに、ロシアから何を得ているのか?

それは徐々に明らかになりつつある。米インド太平洋軍のサミュエル・パパロ司令官(海軍大将)は、ロシアは北朝鮮にミサイル・潜水艦関連の技術を移転する「可能性が高い」と語っている。ロシアからのこの技術移転は、核弾頭を搭載する大陸間弾道ミサイル(ICBM)で武装した静粛な潜水艦を開発、配備するという北朝鮮の長年の取り組みを加速させる可能性がある。

この取引は、北朝鮮にとって著しく有利なものだ。ロシアは大砲や砲弾を手に入れる。北朝鮮は海中の核戦力を手に入れるかもしれない。とはいえ、砲兵部隊が消耗し、次第に北朝鮮への依存を強めているロシアにとって、ほかに選択肢があるだろうか。
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北朝鮮は望むものを得られない場合、ロシア軍の大砲で割合が増えてきているものを、事実上、使用停止にさせることもできる。

forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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