アドビのQ4決算
アドビのQ4決算における収益は前年同期比11%増の56億ドル(約8800億円)で、市場予想の55億ドル(約8600億円)をわずかに上回った。デジタルメディア部門の収益は同13%増、ドキュメントクラウド部門の収益は同17%増だった。これは、同社の顧客が高価格のサブスクリプション・バリエーションに移行し、顧客1人あたりの平均収益が上昇した結果だ。アドビは、サブスクリプションサービスからの収益は安定しているように見えるが、これまでのところ、AIの進歩はより良い収益成長率を達成するのに役立っていない。アドビは2025年度の収益を233億ドル(約3兆6600億円)から235億5000万ドル(約3兆6941億円)の範囲と予想しているが、これは市場予想の237億8000万ドル(約3兆7301億円)を下回るものである。
アドビの調整後営業利益率は46.3%で、前年同期の46.4%をわずかに下回った。また、同社は当四半期中に460万株の自社株買いを実施している。増収、営業利益率のわずかな変化、発行済み株式数の減少により、今四半期におけるEPS(1株あたりの純利益)は4.81ドル(前年同期は4.27ドル)となり、市場予想の4.67ドルを上回った。アドビは、2025年度のEPSを20.20ドルから20.50ドルの範囲になると予想しており、これは市場予想の20.52ドルを下回る。
今後の見通し
S&P500種株価指数が年初来で約27%上昇した一方、アドビ株は同期間で20%下落している。全体として、ここ数年間におけるアドビ株の年間パフォーマンスはかなり不安定だ。2021年の年間リターンは13%、2022年はマイナス41%、2023年は77%であった。私たちは近々アドビの最新の業績と業績予想を反映した目標株価を新たに設定する予定だが、現在の株価にはまだ上昇余地が残されているように見える。
(forbes.com原文)