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2024.12.22 08:00

保険会社のデータが示すロボタクシー「ウェイモ」の高い安全性

Elkins Eye Visuals / Shutterstock.com

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Waymo(ウェイモ、アルファベット傘下の自動運転企業)は、SwissRe(スイス・リー、スイスの再保険会社)が実施した新たな安全性調査の結果を発表した。SwissReは、ウェイモの自動運転車が累計2500万マイル(約4000万キロメートル)を自動運転する過程で起きたすべての路上事故を精査し、ウェイモに法的責任が生じ得る事故を抽出したうえで、類似条件下の一般的な人間ドライバーの場合と請求率を比較した。なお、ウェイモは2024年に400万回の乗車実績を記録している。
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従来よく引用される統計は、過失の有無にかかわらずすべての事故を一括で報告するが、これは公的規制により義務付けられた結果であり、必ずしも全体像を正しく示すものではない。多くのケースでは、明らかに自動運転車側に非がない事故、たとえば信号待ちで停止中に後方から追突されたような事例も含まれている。

こうした全件報告は、参考情報としては意味があるものの「ロボタクシーが道路全体の安全性にどの程度リスクまたはメリットをもたらすか」という核心的な問いには十分に答えていない。過失判断には手間がかかり、企業側は訴訟リスクを考慮して自社による過失評価の公表を避ける傾向がある。一方で、保険会社は事故率や責任の割り当てに関する専門知識を有しており、SwissReは消費者相手の保険会社ではないが、そうした分析に適した立場にある。

調査結果は極めて良好だった。ウェイモの車両は平均的な人間ドライバーと比較して物損事故の請求発生率が88%、人身事故の請求発生率が92%も低かった。さらに、先進的な安全機能を備えた最新型車両を運転する人間ドライバーとの比較でも、物損請求で86%減、人身請求で90%減という優れた結果を示した。一般にロボタクシーはUberやタクシーのような職業運転者と比較されることが多いが、これらは平均的ドライバーより事故率が高い傾向があると言われている。そのため、ウェイモが路上にいることで、実質的に道路全体の安全性が向上しているといえる。詳細な報告書は公式サイトで閲覧可能だ。
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競合するCruise(クルーズ、GMの自動運転車)も同様の分析を行い、Uberなどの配車サービスドライバーよりは好成績を挙げたと主張したが、ウェイモほどの成果ではなかった。クルーズは深刻な安全上のインシデントを受け、カリフォルニア州の規制当局(DMV)から許可を取り消されてロボタクシー事業を中断した。DMVは安全面の問題に加え、クルーズがインシデントに関する情報開示で不十分だった点を問題視した。クルーズの情報隠しは重大な過失だったが、もし同社が主張するほど全体的に安全だったとすれば、単発の事故だけに注目して許可取消を判断した規制当局の対応は誤りだった可能性がある。
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翻訳=酒匂寛

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