うち少なくとも数人の死傷は、サンタやトナカイ、妖精、鳥などクリスマスの飾りを付けた自爆FPV(一人称視点)ドローン(無人機)によってもたらされた。
🔥The 🇺🇦8th Special Operations Regiment eliminated ~50 🇰🇵North Korean soldiers, and wounded 47 with FPV drones in Kursk Region pic.twitter.com/flowpQegHF
— Cloooud |🇺🇦 (@GloOouD) December 17, 2024
ウクライナのドローン操縦士たちは攻撃にブラックユーモアを交えてみせたわけだが、彼らの任務は真剣そのものだ。北朝鮮のマンパワー(人的戦力)はクルスク州でのロシア側の攻撃を大幅に強化した。ロシア・北朝鮮部隊は今月、3度にわたる歩兵攻撃で、大きな損害を出しながらも突出部東側のプリョーホボ村を奪還している。
北朝鮮兵を含めると、クルスク州方面のロシア側の兵力はおよそ6万人にのぼるとみられる。ウクライナ側はわずか2万人ほどだ。とはいえ、開けた土地を横切って行う攻撃は、塹壕にこもって行う防御よりも危険なのが常なので、それを考慮すれば兵力面でのロシア・北朝鮮側の実際の優位性はわずかだろう。
そして、ロシア軍や北朝鮮軍の指揮官たちがウクライナ軍の戦い方に適応しなければ、この優位性はすぐに失われかねない。以前の攻撃の映像では、北朝鮮兵とみられる下車歩兵が雪原を整然と列をなして歩いていた。黒っぽい迷彩服を着た兵士たちは白い雪の中で目立ち、ウクライナ軍のFPVドローンやクラスター砲弾の格好の目標になった。
戦闘に参加した北朝鮮兵らは、サバンナでライオンから逃れようと周囲の草むらに紛れる獲物よろしく、その場でじっと立っていれば、付近でカメラ越しに凝視しているドローン操縦士に気づかれないとまでは思っていなかったようだが、それも慰めになるような話ではない。攻撃してくるドローンから逃れようと飛びのく北朝鮮兵の姿も観察されているが、必ずしも成功していない。