サイエンス

2024.12.21 17:00

「前世の記憶」をもつ人々、研究からみえてきたそのパターンと共通点

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「そして、兄と私がいっしょにいる場面もあった。それが前世であることはなんとなく理解できた。そこでは、私は兄よりずっと年上で、兄にとって母親のような存在だった。現世では、彼は私より年上だ。前世で兄といっしょにいたときの人生は、文明が発展していない田舎で起きているように感じられた。時代と場所については特定できなかった」
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両側性の肺炎で入院し、昏睡状態にあったデイビッド・モキンは、複数の前世について説明している。

「その間、前世のように感じられる出来事を少なくとも2つ経験した。その1つは、それまでの24年間、私を悩ませ続けてきた出来事で、飛行機事故で焼死する体験だ。それから何年もたってから、ある霊能者が、私は前世で、1944年11月上旬の奇数日、戦闘機の着陸時に死んだと告げた。私は1944年12月21日生まれだ」

「録音を聞いた娘がグーグルで検索した結果、1944年11月上旬の奇数日に亡くなった唯一のパイロットはフライヤー大尉という人物で、『P-51マスタング』の着陸に失敗して炎上したことがわかった。私の好きな飛行機は常にP-51だった。私の机に模型が置かれている。娘にいくつか質問されたが、私は空軍の司令官、飛行隊の司令官、両親の名前を知っているようだった」

2. 前世の記憶を持つ人には、興味深い共通点がある

Exploreに掲載された研究論文には、こう書かれている。「前世の記憶とされるものの研究は重要な証拠を提示しているが、これらの記憶の説明については多くの論争がある。子どもの空想、詐欺、生まれ変わりを信じる家族の社会心理学的ニーズ、記憶の遺伝、超感覚的知覚、クリプトムネシア(忘れていたことを思い出し、新しいことを思い付いたと勘違いすること)、記憶錯誤、憑依などだ」
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翻訳=米井香織/ガリレオ

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