AI関連ニュースを日々報じるポッドキャスト「AI Daily Brief」のナサニエル・ウィットモアは、グーグルが発表したVeo 2に特化したエピソードを配信し、この新たな生成AIが映像制作をどのように変え得るかを解説している。
Veo 2特別回となったその番組で、ウィットモアはVeo 2がもたらしうる5つの主要な用途を整理し、映像制作に革命をもたらすであろうこの技術についての反応やフィードバックを紹介している。
「人々が最も興奮しているのは、まさに物理法則を自在に操れることです」と彼は語り、「グーグルはこの動画および画像モデル分野で脚光を集めたのです」と示唆している。
映像制作の常識を覆す5つのポイント
ウィットモアは、Veo 2が既存の映像制作の常識を覆す5つのポイントを挙げている。まず1つ目はソーシャルメディアへの応用だ。彼は、先行している企業Pikaが提供する「cakify(ケーキ化)」や「squish(押し潰し)」「crush(粉砕)」といったユニークな視覚効果を例に出し、Veo 2がこうしたエフェクトをさらに洗練・拡張する可能性を示している。
2つ目は動画広告だ。「AI時代を表す言葉は『もっと(more)』です」と彼は述べる。「私たちはあらゆる分野でより多くのものを手にするようになり、広告も確実に増えるでしょう」
3つ目は、エスタブリッシングショット(状況や人の位置関係を認識させるための映像)、Bロール(補助用の映像)、ドローン映像などの素材制作だ。これまで企業はストック映像を購入していたが、ウィットモアはVeoやSoraのようなAIモデルがそれらを自動生成し、映像素材調達の在り方を変えると指摘する。「VeoもSoraも、このような自然界の映像表現にすでに非常に長けています」と彼は述べている。
4つ目はストーリーボード作成やブレーンストーミングへの応用だ。製品に組み込まれたタイムラインエディターを用いれば、複雑な映像制作の流れを要素ごとにつなぎ合わせることが容易になるという。
そして最後5つ目に、ウィットモアはハリウッドやプロの映画制作者のみならず、これまで門戸が狭かったアマチュア映像制作者にも機会が広がると述べている。