北朝鮮部隊の歩兵は6〜7日ごろ、プリョーホボ村付近の野原を横切って3波にわたる突撃を行い、最終的に同村から100人ほどともみられるウクライナ軍の守備兵を排除することに成功した。
攻撃には北朝鮮兵500人以上が参加した可能性がある。これらの兵士は朝鮮人民軍の第92、第94両特殊作戦旅団の所属とも伝えられる。ウクライナのジャーナリスト、アンドリー・ツァプリエンコは、この攻撃に参加した北朝鮮兵の「最大で半分」が失われた可能性があると報告している。
北朝鮮兵のほかにロシア兵も参加したとされる先々週末ごろの攻撃に関する報告や映像は、北朝鮮がどのようにこれほど多くの人員を失ったのかを説明しているのかもしれない。
現時点で詳細は不明だ。ウクライナのシンクタンク、防衛戦略センター(CDS)は「情報を検証中だ」としている。
北朝鮮兵らは、ウクライナ軍のドローン(無人機)が上空から監視するなか、ドローンによる攻撃や砲撃にさらされながら地雷原を行進したらしい。
「集落(プリョーホボ)を守備していた兵士らによれば、北朝鮮兵は集団で、より正確に言うと群れのように突撃してきた」とツァプリエンコは伝えている。
「ウクライナ兵らは攻撃の第1波を撃退した」が、その後、第2波、第3波の攻撃があったという。
Videos from the past two days reportedly of North Korean, or Russian, infantry in Kursk oblast. UAV footage also showed a number of bodies. 375/https://t.co/pwZUCdUzDRhttps://t.co/ZTRZDI96sdhttps://t.co/TEsjiXjaSshttps://t.co/3OTWvjGM2Jhttps://t.co/9qZSttMXy3… pic.twitter.com/JgKlOHXjCn
— Rob Lee (@RALee85) December 15, 2024
「肉弾」に仕込まれる北朝鮮兵
北朝鮮部隊はプリョーホボ村方面でかなりの損失を出しながら、多少なりとも土地を獲得した。一方、突出部の反対側での戦果は、数十年ぶりに大規模な戦争に参加している北朝鮮軍にとってそれほど励みになるものではないようだ。突出部の北西周縁で前線を維持しているウクライナ軍第17独立重機械化旅団は16日、「敵に相当な損害を与えた」と主張している。この「敵」には北朝鮮兵も含まれる可能性がある。同旅団はあまり土地を明け渡していないようだ。
ウクライナの政府機関、偽情報対策センターのアンドリー・コバレンコ所長によれば、北朝鮮軍の歩兵による集団突撃はすべてロシア軍の計画の一部だという。「ロシアは数に賭けている」とコバレンコは述べている。
第11軍団がどのくらいの間、消耗戦を続けられるのかは不明だ。すでに数百人を損耗した可能性がある。
(forbes.com 原文)