サイエンス

2024.12.18 17:00

男女が異性に対して最も「うらやむ」それぞれの特徴 研究結果

Pormezz / Shutterstock.com

女性が男性に対してうらやむこと

一方、女性が男性に対してうらやましいと思う点は男性が女性に対して抱えているものと似ている(しかし皮肉なことに内容は対照的だ)。調査によると、女性もまた主に4つの羨望を持っていた。

1. 社会的特権

調査に参加したほぼすべての女性が、職場や社会全般で男性が持っているとされる優位性、つまり女性より高い給与や出世の早さ、トップの役割を担うことなどをうらやましく思っていた。このような特権は制度的に不平等が長く続いていることの帰結であり、改善はみられるものの男性の方が有能でえらいとみなされる傾向が依然として強い。女性はまた、仕事と育児・介護を両立させるという前述の役割期待に負担を感じているかもしれず、これにより不公平感が一層増している。

2. 外見で判断されることからの解放

男性の羨望とは皮肉にも対照的に、女性の多くは男性が外見でとやかく言われることは比較的少ないことをうらやんでいた。女性は美しさや年齢で厳しく評価されることが多いが、男性は一般的にそうではなく、年をとるほどにこの傾向は強まる。こうしたことから女性は若々しさや魅力を維持しなければとプレッシャーを感じるが、男性にはそうしたことは求められない。男性は着たい服を着て、外見に金をかけたり化粧をしなければというプレッシャーとは無縁で、「外見を気にかけなくなった」と言われることなく歳を重ねることができる。これは女性が深く切望するシンプルな自由だ。

3. 感情の抑制からの解放

予想できることだが、調査に参加した女性たちは男性が「リラックス」して、家事や育児、人間関係など感情を抑制しなければならない労働から切り離されていることをうらやましがっていた。女性はこうした目に見えない重荷を背負うべきだという役割期待は、男性が持つとされる精神的自由に対する不満や羨望につながる。男性が母性の喜びと感情表現の自由を切望する一方で、女性はそうしたことに憤慨している。
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翻訳=溝口慈子

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