40歳以上の健康な男女54人の協力で実施したこの実験では、それぞれの入浴の頻度、お湯の温度、入浴時間、お湯の深さといった入浴実態に、性別、年代を加味して各自の入浴時の体温上昇値を推定した。それに入浴回数を掛けて「週あたり累積対応上昇値」を算出。生活の質(QOL)、気分プロフィール、健康観などの主観(WHOが定めた主観的幸福感、生活の質を評価するための質問集『QOL26』を使用)と、歩行試験、脳活動試験、健康診断などの実測値をもとに、それぞれの健康状態を解析した。そしてその結果を、週7回以上入浴する人(高値群)とそれ以下の人(低値群)との2群に分けて比較した。
その結果、QOL26の平均値、中性脂肪の低さ、脳活動の素早さ(画面の数字をタッチする)、加齢意識(注意力低下を感じるか)という4つの項目すべてにおいて、高値群の成績がよかった。このほか、歩行速度も高値群の人たちの方が高いことがわかった。
これにより、「体温を高める入浴習慣は、健康寿命の延伸にも貢献することが期待できます」とバスクリンは話している。ではどれほど体温を上げたらいいのか。バスクリンによれば、1回の入浴で摂氏約1度。額がうっすら汗ばむ程度を目安に、毎日湯船いつかるよう推奨している。また、入浴後は水分補給を忘れずに、ということだ。
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