OpenAIは、ChatGPT Search(ChatGPTの検索機能)を、OpenAIアカウントを持つすべてのユーザーに対し無料で利用可能にしたと発表した。これまでこの機能は有料ユーザー向けの限定サービスだったが、今回の変更により誰でもアクセスできるようになった。OpenAIによれば、この検索機能は最近、高速化と性能向上が図られ、さらにリアルタイムで双方向の音声コミュニケーションを実現する機能も導入されたという。
「約2カ月前に有料ユーザー向けに検索機能を提供しましたが、今では検索なしのChatGPTは考えられないほどです。日常的に頻繁に使っています」とOpenAIの最高プロダクト責任者であるケビン・ワイルはいう。
ChatGPT Searchは、モバイルアプリ、デスクトップアプリ、ウェブブラウザといったあらゆるプラットフォームで、世界中から利用可能である。
使い方はシンプルで、従来のChatGPTへの質問と同じ手順で検索できる。ChatGPTは、最新の情報が必要と判断した場合には、ウェブ上からほぼリアルタイムのデータを取得して回答する。明示的にウェブ検索を強制するためのボタンも用意されているが、筆者は数カ月間この機能を利用していて、そのボタンを必要と感じたことは一度もない。
なお、この無料検索機能を利用するには、ChatGPTアカウントを作成し、ログインしておく必要がある。
もちろん、大規模言語モデル(LLM)を基盤とするAIを用いてウェブ検索を行うには課題もある。LLMは必ずしも質問や現実そのものを理解しているわけではなく、統計的な手法で「もっともらしい」回答を生成するため、誤った情報が混ざり込む可能性がある。ときには、実在しない情報をあたかも事実のように示す「幻覚(ハルシネーション)」と呼ばれる現象も起こり得る。