「すべてのレイプ犯や麻薬密売人、人身売買業者、殺人犯のみなさん、米国へようこそ! 嘘つきのカマラ・ハリスに感謝の手紙を送りましょう。彼女がいなければ、あなたたちはここにいられなかったのだから。私たちは、あなたたちを望んでいない。必ず追い出す!」と彼は述べていた。
しかし、意外なことにその2日後、トランプの別荘マー・ア・ラゴでは、118人の外国人労働者が勤務を開始する予定だった。労働省が新たに公開したデータによると、トランプが所有するトランプ・オーガニゼーションは、2024年に過去最大の178人の外国人短期労働者を雇用する計画だという。
トランプの会社は、過去17年間で少なくとも1849人の一時的な外国人労働者の雇用を申請しており、そのうち382人は彼の1期目の大統領の任期中に雇用されていた。2024年に雇用された外国人労働者の多くは、2025年5月まで勤務する予定で、トランプが来年1月に大統領就任の宣誓を行う際にも、彼の企業では最大132人の外国人労働者が雇用されている可能性がある。
トランプの会社は、マー・ア・ラゴに加えてニュージャージー州ベドミンスターのゴルフ場などの4つの事業所で外国人労働者を雇用しているが、米労働省は、これらの外国人労働者の国籍を特定していない。米国では現在、エルサルバドルやハイチ、アフリカの5カ国を含む90カ国の外国人が短期労働ビザを申請する資格があるが、トランプは2018年に議員に対して「なんでこんなクソみたいな国々から移民を受け入れているんだ?」と発言したとワシントン・ポスト紙は報じていた。
トランプ・オーガニゼーションは今年、バージニア州のワイナリーやパームビーチのゴルフ場でも外国人労働者を募集していた。これらの仕事は主に食事のサーバーや店員、清掃員、厨房スタッフ、農業労働者などで、時給は14.17ドル(約2180円)から23.01ドル(約3550円)とされていた。
米移民帰化局(USCIS)のガイドラインでは、雇用主は十分な数の米国人を見つけられない場合に、一時的な外国人労働者を雇うことが許可されている。2024年7月にマー・ア・ラゴとフロリダ州パームビーチのゴルフクラブが一時的な外国人労働者を雇う許可を求めた際、フロリダ州の失業率は3.3%だった。
一時的な外国人労働者を受け入れる米国企業はまず、労働省に申請を行い、承認されれば次に国土安全保障省に対し、特定の仕事を外国人労働者で満たす許可を申請する。米国外からの就労希望者は、その後、米国大使館または領事館で国務省にビザを申請する必要がある。
トランプ・オーガニゼーションは、バージニア州のワイナリーの農業労働者のためのH-2Aビザと、パームビーチのゴルフ場の非農業労働者のためのH-2Bビザの2種類のビザを利用している。フォーブスは同社にコメントを求めたが、回答は得られなかった。
(forbes.com 原文)