「こんにち、ロシアが北朝鮮の兵士を突撃に用い始めたという暫定的なデータがすでにある。かなりの数だ」とゼレンスキーはソーシャルメディアへの投稿に書いている。
ゼレンスキーによれば、ロシア軍は北朝鮮兵を統合部隊に組み込んで使用している。確認されているのは現時点ではクルスク州だけだという。
ソーシャルメディアでは、大部分もしくは全体が北朝鮮兵とされる突撃の様子だとウクライナ側の観測筋によって主張されている動画が拡散している。ウクライナ軍のドローン(無人機)によって撮影されたらしいその動画では、下車した歩兵が、開けた野原を縦隊になって攻撃している。車両や砲兵、航空機による支援はあまり受けていないようだ。
Here’s a video that is claimed to show NK assault troops. However, based on the footage alone, it’s impossible to confirm their identity or even fully grasp what’s happening.
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As I’ve maintained before, until verifiable evidence, such as a video of a captured NK soldier, is… pic.twitter.com/g6LkCgEDQi— WarTranslated (Dmitri) (@wartranslated) December 14, 2024
北朝鮮兵の遺体の視覚証拠が出てくれば、それも北朝鮮兵の戦闘参加を裏づけることになる。ゼレンスキーは統合部隊での北朝鮮兵の損失は「すでに目立っている」と述べている。
戦争が4年目に入ろうとし、ロシア軍の損失が深刻化するなか、ウクライナでのロシアの戦争努力では北朝鮮の支援が不可欠になっている。
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が自軍に対してウクライナ東部ドネツク州の要塞都市ポクロウシク攻略に向けた攻撃を維持しつつ、クルスク州からウクライナ軍の強力な部隊を排除することを命じてから数カ月、ロシア軍の1日の損耗人数は急増し、最近では2000人を超える日もある。
この数はロシアが1日に補充できる兵士数よりずっと多い。だから北朝鮮の第11軍団を含むとされる総勢約1万2000人の援軍は非常に重要なのだ。彼らはロシア軍の損失と補充の差を埋めるのに役立っている。
北朝鮮はロシアによるウクライナ侵略を後押しするために、プルセ(火の鳥)-4対戦車ミサイルの発射車両とされる車両、M1989自走砲、M1991多連装ロケット砲、KN-23弾道ミサイル、砲弾数百万発もロシアに供与している。北朝鮮軍の幕僚も派遣されていて、うち何人かはウクライナ軍の巡航ミサイルによる攻撃を受けた可能性もある。
これまでのところ、北朝鮮からの増援はクルスク州方面に集中配置されているもようだ。米国で1月20日にドナルド・トランプ次期大統領が就任し、米国とウクライナ、ロシア3カ国の関係が混沌とした新たな時代に突入する可能性があるなか、クルスク州方面の状況は目下、プーチンの最大の関心事だろう。
ただ、北朝鮮の兵士や車両は1300km近くにおよぶ戦線のほかの方面にも投入され、ぼろぼろになっている現地のロシア野戦軍の補強に充てられるかもしれない。ゼレンスキーは北朝鮮兵が「ほかの方面でも使用される可能性があるという情報を握っている」と言及している。
(forbes.com 原文)