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2024.12.14 10:00

Z世代の成功の基準は「年収9000万円」、世代間ギャップが生まれる背景 米国

MDV Edwards / Shutterstock

その結果として若い世代は、自分たちの経済的見通しや人生の軌跡について偏った期待を抱くようになる。ネット上で目にする洗練された物語と現実が一致しないとき、幻滅を感じ、自分を否定したくなるかもしれない。

さらにZ世代はまだ若く、雇用市場や景気循環に触れる機会が限られていることも、根拠のない楽観主義に陥りやすい理由かもしれない。将来、職業世界の現実に直面すると幻滅する可能性もある。

Z世代は、経済的に不安定な時代に成長してきた。新型コロナウイルス感染症のパンデミック、過去40年以上で最も高いインフレ率、多額の学生ローン債務の負担、多くの米国人にとってますます手が届かなくなった厳しい住宅市場など、彼らの成長期は、大きな経済的混乱の影響を強く受けてきた。こうした要因も、今日の経済状況において経済的に成功するとはどういうことなのかについての認識や期待を形成する一因となっていると思われる。

Z世代が、もっとお金を稼ぐには

学生から社会人として労働市場に参入する過程で、生き方の姿勢を変えることは不可欠だ。人生はもはや、社交的イベントに参加したり、最新ガジェットを所有したりすることがすべてではない。それよりも、成功するキャリアのための強固な基盤を確立することに重点を置くべきだ。

より高収入のポジションを確保するために、自分のスキルを伸ばし、それを磨くことに集中しなければならない。現在の仕事でさらなる責任を積極的に引き受け、会社の意思決定者から存在が認められるようにしよう。

仕事以外では、業界のプロフェッショナル同士のネットワーク作りが欠かせないだけでなく、業界の給与動向をリサーチすることも大切だ。新しい仕事のオファーや、昇進・昇給の可能性がある場合には、給与交渉の準備もしておこう。

経験を積んだら、リーダーになる機会を追求することを検討しよう。関連資格を取得して、資質をさらに高めておこう。

プロフェッショナルとして成長する戦略に加えて、効果的な財務的活動をすることも、成功に大きく貢献する。これには、ファイナンシャル・プランを持つこと、確定拠出年金(401K)、投資、株式投資などのオプションを通じて退職時の貯蓄を増やすことなどが含まれる。

経済的なセーフティネットがあれば、それほどプレッシャーを感じることなく、柔軟に自分のキャリアを追求することができるだろう。

forbes.com 原文

翻訳=藤原聡美/ガリレオ

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