中には、経済的な成功とは、現実的で目に見える成果だという人もいる。多く(63%)が、「安定した支払い能力」を優先し、52%が「家を持つこと」を重要なマイルストーンと考えている。また、半数近く(47%)が、「旅行や娯楽といった楽しい経験をする余裕があるかどうか」を経済的幸福の指標と考えている。退職後の生活設計も重要で、40%が「特定の年齢に達したら退職すること」に焦点を絞り、42%が「現役時代に仕事のやりがいを見つけること」の重要性を強調している。
さらに回答者たちは、成功は4つの要素、すなわち「勤勉さ」(84%)、「才能」(65%)、「人脈またはネットワーク効果」(55%)、「運または状況」(51%)に左右されると述べている。明確なビジョンを持つこと(36%)、他の誰よりもよく働くこと(32%)も重要と考えられており、特に10万ドル(約1530万円)以上の収入を得ている人の間では、こう考える割合は40%に上っている。
3分の1以上(35%)の人が、「まずは自分自身にお金を使う(特に貯蓄と退職後の生活設計)」ことの重要性を確信している。しかし、Z世代とミレニアル世代の19%は、「成功するまでは、成功しているふりをしてごまかす」ことが、成功のための重要な戦略だと考えている。
Z世代では高い「経済的成功の閾値」
Z世代は、経済的期待が著しく膨らんでいることから、社会人になったときに失望を味わう可能性がある。こうした食い違いは、富や成功について歪んだ見方をすることが多いソーシャルメディアの影響力が広まっていることが原因で起こっている可能性がある。ソーシャルメディアには、豪勢なライフスタイルや贅沢な買い物、一見簡単に手にできそうに見える成果を紹介する、うまく編集された画像や動画であふれている。このようなプラットフォームで人々は、舞台裏に潜んでいるかもしれない努力や挫折、経済的苦境を表に出すことなく、成功を強調することが多い。こうした選択的な描写は、富は簡単に手に入るし、成功は物質的な所有物や贅沢な経験によって定義される、という幻想を生み出す。