欧州

2024.12.11 09:30

ロシアはポクロウシクをどう攻撃するか ウクライナ、南方の突出部で正念場

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ウクライナ軍は8日、東部ドネツク州南西部の町ベリカ・ノボシルカ周辺で攻撃を仕掛け、ロシア側に最近奪われていた土地を奪い返した。
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これはウクライナ軍がここ数日、複数の方面で行ったいくつかの小規模な反撃のひとつだ。ドネツク州での1年あまりにわたるロシア軍の攻勢が最終局面を迎えつつあるなか、ウクライナ軍にとって束の間の朗報になった。

とはいえウクライナ軍にとって問題は、今回の攻撃があった場所は実際のところ、ウクライナ側にとってもロシア側にとってもそこまで重要ではない方面だったことだ。ロシアが現在注力しているのは、そこから北へ50kmほどに位置する要塞都市ポクロウシクの攻略だ。

「ロシアはポクロウシクに向けて徐々に前進している」。英国防省は7日にそう指摘している。同省によると、ロシア軍はポクロウシクから約6〜7kmの地点にいる。迫り来るポクロウシク攻囲は、ベリカ・ノボシルカやその周辺の集落をどちらが支配するかにかかっているわけではない。
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それはむしろ、ベリカ・ノボシルカの北東30kmほどに位置する都市、クラホベ方面でウクライナ軍が保持する突出部をロシア軍が排除するかにかかっているかもしれない。この突出部はクラホベやその南の村ダリニェなどを先端に、東側にロシア軍支配地域に突き出していて、深さは最も深いところで15km弱ある。ウクライナ軍はこの突出部を保持していれば、北のポクロウシク向けて進撃するロシア軍の補給線を脅かせるだろう。
ウクライナ側はこの突出部に少なくとも8個大隊・4個旅団の部隊を配置している。すべての部隊が完全戦力だと仮定しても総勢1万人に満たない。対するロシア軍は最大計9個の連隊・旅団を投入しており、各部隊が完全戦力なら総勢1万8000人規模だ。

米首都ワシントンにあるシンクタンク、戦争研究所(ISW)は「ロシア軍は引き続き機械化部隊と下車歩兵による正面突撃によってクラホベの東部と中央部、そしてクラホベ南方からダリニェへと徐々に前進している。これは、ダリニェとクラホベの間に残るウクライナ側の孤立地帯を排除するロシアのより大きな努力にも寄与している」と報告している
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