5. 男性“同志”、ウェルネスと自己啓発の旅
男性の旅行者は、日常生活のストレスからの解放(29% )、休息による活力の回復(30%)、メンタルヘルスの追求(23%)、個人としての成長(24%)を旅に求めていた。文化の変化により、男性のメンタルヘルスや社会的プレッシャーに関する話題が注目される中、「孤独感を和らげ、より深いつながりを重視した、男性同士の旅行が増加するのではないか」と予想された。興味深いことに、男性のみで旅行に行くことを勧めているのはなんと女性たち。女性の56%がパートナーに、36%が男友だちに、28%が兄弟に、20%が父親に対して「自分自身のことを第一に考えるように」と男旅を勧めていた。Gettyimages /monkeybusinessimages
6. シニアの枠を超えてスリル満点な冒険への旅
ベビーブーム世代は静かな老後より、アクティブで冒険的な旅に憧れを募らせているようで、この傾向は 2024年の調査結果よりも10%増加。例えば 「乗馬」「ワインパーティ」「世界最大の川でのカヌー体験」「最高峰の山脈でトレッキング」「氷河を探索」といったスリルのある体験を希望しており、年齢に縛られない新しい生き方や旅のあり方を象徴した。7. 見えない細部のニーズをテクノロジーで形にする旅
ニューロダイバーシティの旅行者にとっては、従来型のアプローチよりも彼らのニーズに的確に応える旅行体験を求めているようだ。ニューロダイバーシティ旅行者は自身の多様性(感覚過敏など)のために、ほぼ半数の人が「旅行中にネガティブな体験をした」と回答。また50%の人が旅行の選択肢が限定されていると感じていた。これらの不安や不快感をテクノロジーが軽減してくれることを望んでおり、例えば静かで混雑していないスペースを提案するAI ツールやノイズを遮断するオプションの充実を期待した。2025年は感覚過敏な旅行者が安心して旅を楽しめる環境づくりが進むかもしれない。8. ヴィンテージを楽しむ旅
サステナブルな消費が注目される中、ヴィンテージ品やリサイクル文化を楽しむ旅が人気を集めている。世界の旅行者の半数以上が「旅行前よりも旅行中に衣服を購入することに興味あり」と回答。Z世代ではこの割合が63%となった。また、旅行者の31%が「海外のヴィンテージショップでは、自国よりも高品質な商品を見つけられる」と回答。節約旅行は単なる「予算縮小の旅」ではなく、異文化を体験しつつも環境に優しいアクションとなっているようだ。9. 空港を旅程の一部として楽しむ旅
空港そのものを楽しむ新しいトレンドが生まれつつあることもわかった。保安検査後に混雑したラウンジでの待機を避けるため、空港にギリギリで到着する時代は終わり、旅行者は空港でのエンターテインメントを楽しもうとしている。世界の旅行者の3分の1以上が「空港の魅力を理由にその場所を訪れたい」と回答し、スリープポッドやスパ、ミシュランの星付きレストランなど、ユニークな体験ができる空港に興味を示した。Gettyimages/SolStock
Booking.com 日本・韓国リージョナルマネージャーのルイス・ロドリゲス氏は今回の調査結果について「今後AIの普及がさらに拡大することから、2025年は旅のあり方が変わり、“検索”から“ひらめき”が形となったスタイルになるだろう」と説明。2025年の旅は私たちの人生にどのような変化をもたらすのか。その可能性に期待が高まる。
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