教育

2025.01.10 14:15

大学現役合格主義の今、あえて私が「仮面浪人」で慶應義塾大学に合格した理由

Shutterstockm(イメージ画像)

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冬という季節は何かと焦燥を感じさせる。筆者がそう思うようになったのは2回にわたる浪人経験の後からだ。

筆者は、全国模試偏差値35レベルの高校生であったが、一浪を経て立教大学に進学し、立教大学での仮面浪人を経て現在は慶應義塾大学の法学部に在籍している。

早稲田合格に「あと1.2点足らず」の無念


自身が2浪目を視野に入れ始めたのは立教大学に入学した春であった。早稲田大学では例年4月頃に不合格の申請者に向けて得点開示が行われる。補欠であった筆者はもちろん得点開示申請を行った。残り1.2点ほど(正確には記憶しておらず)での不合格であった。私立大学の入試問題の一問の配点はおおよそ1点から3点。つまりあと一問で合格できていたのである。

「人生複数の選択肢で迷ったら一番辛い選択肢を選べ。そうすれば後悔しない」

恩師の言葉と偶然重なった新型コロナでのロックダウン。そして、専攻した史学が実は、すでに研究しつくされている分野が多かったという事実も自身の背中を後押しした。

「まだ答えのない現在進行形の国際問題を勉強したい」

入学金やその他の問題はあったが、とりあえず勉強して損はない。このような状況下で筆者は再度愛用していた参考書を開いた。

「受験勉強に関連しそうな授業は積極的に」だった仮面浪人時代


前期は通学、後期は休学し、ほぼ宅浪状態となった。

通学していた前期は金曜日を大学の課題をする日にし、金曜日は受験勉強に一切手を付けなかった。その代わり、その他の曜日の空きコマや放課後はすべて受験勉強に費やした。また自身は文学部史学科であったため、受験勉強に関連しそうな授業(宗教史の授業や漢文学の授業など)を積極的に受講した。

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後期は一日自由に時間が使えるようになったため、一日12時間を目標に勉学に取り組んだ。一日12時間と聞くと億劫に思えるかもしれない。ここで取り入れたのが発想の転換と脳の特性を活かした勉強法である。

1日に12時間勉強しろと言われると無理な気がする。しかし、4時間勉強して2時間休憩していい、と言われればどうだろうか。

筆者は朝6時から夜0時までを6時間毎に3分割し、4時間勉強して2時間休憩というサイクルを1日3ターム繰り返した。そしてそれを日常サイクルとして習慣化していった。
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文=大石月子(Forbes JAPAN編集部 スチューデント・エディター)編集=石井節子

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