2024.12.15 16:00

フライト中の機内でも「しっかり寝る」ためのコツ 専門家が伝授

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フライト中にいい睡眠を得るのは簡単ではない。機内アナウンスがあり、他の乗客が通路を行き来し、タイムゾーンをまたぎ、そして言うまでもなく快適とは言い難い直立した座席の場合は特にそうだ。だが、フライト中にひと眠りすることは不可能ではない。睡眠の専門家たちが、フライト中にうとうとするだけでなく、眠り続けるためのとっておきのコツを教えてくれた。

できる限りしっかり眠れるようにするための正しい座席選びから、眠りに最適な環境作りに役立つアイテムまで、機内で眠るためのヒントは以下の通りだ。

眠るのに最適な座席

フライト中に睡眠をとるための準備は予約時から始まる。窓側の席を選び(追加料金が発生するかもしれない)、機内の座席配置図を見て選んだ座席が人の出入りが激しいトイレの近くでないことを確認すること、とアドバイスするのは睡眠科学の専門家、アンドリュー・コルスキーだ。コルスキーはラジオ番組『スリープ・サイエンス・トゥデイ』のホストを務め、クリニック「ナショナル・スリープ・センター」を設立・運営している。

「窓側の席は頭を壁に寄りかけることができるので、他の席より少し余分なスペースができる」とコルスキーは説明する。

加えて、窓側の席だとシェードをコントロールできる。つまり、いざ眠りにつこうとするときにシェードで快適な暗さにすることができるとコルスキーは指摘する。

最適な姿勢

睡眠学を専門とする家庭医でクリニック「ドリーム・ヘルス」のメディカルディレクターであるウィリアム・ルーは、幸運にもビジネスクラスやファーストクラスに座れるということでない限り、機内での睡眠姿勢はかなり限定されると指摘する。

「座席を後ろに傾けることで、ある程度後頭部を支えることはできるが、一般的には十分ではない」とルーは言う。船を漕いで目が覚めたりすることがないよう頭の位置を安定させるために、首と腰を支える枕の使用をルーは勧める。

足を組んだり、前の座席に寄りかかったりする姿勢は筋肉に負荷をかけ、血行を悪くする可能性があるため避けた方が良いと言うのはクリニック「スリープ・ソリューションズ」を運営しているチェルシー・ペリー医師だ。ネックピローで頭を支えたり、窓にクッションを当てたりして少し寄りかかると負担が軽減されるという。

眠りを妨げない飲食物

眠りに関する情報サイト「スリープポリス」のスリープヘルス担当ディレクター、シェルビー・ハリス医師は、飲食するものがフライト中の睡眠に大きな影響を及ぼすと指摘する。

ハリスは果物や野菜、脂肪の少ないタンパク質など、胃に負担のかからない軽い食事にすることを勧める。睡眠を妨げることなく水分が足りている状態を維持するために、水かカモミールティーのようなリラックス効果のあるハーブティーを飲むこともおすすめだという。
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翻訳=溝口慈子

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