両軍の架橋部隊はこれまでに大きな損害を被っているので、現在は訓練が不十分な工兵が配置されている可能性が高い。ただ、ウクライナ側は強みをもつドローンや電子戦技術によってロシア側による渡河の努力を妨害できるため、防御面ではやや有利と言える。
ロシア・ウクライナ戦争での渡河をめぐる苦闘は、伝統的な戦術と先端技術が交錯する現代戦の課題を浮き彫りにしている。両軍とも、引き続き高価値の目標となっている橋の設置・保持で大きな障害に直面している。
ドローンや電子戦でのウクライナ軍の優位性によって、ロシア軍の努力は妨害されるかもしれないが、川をめぐる攻防ではどちらの側も決定的に有利な立場には立てていない。ウクライナの川は現在進行中のこの戦争で障壁でもあれば助力にもなっており、架橋の成否は作戦のペース、ひいては戦争の趨勢も左右することになるだろう。
(forbes.com 原文)