教育

2024.12.09 08:15

辞書をつくる人が選ぶ「今年の新語2024」 新しくなさそうな言葉も

プレスリリースより


三省堂は、選ばれた「新語」を、同社の『新明解国語辞典』、『三省堂国語辞典』、『三省堂現代新国語辞典』、『大辞林』に掲載すると想定した解説を公開している。それぞれの編集方針によって異なる切り口を楽しんでほしいということだ。ここに、「言語化」の解説を紹介しよう。

げんごか【言語化】〈名・他動サ変〉自分の考えを整理し、筋の通った言葉として表現すること。これまで表現する言葉がなかったことがらを、あらたに表現したことにも言う。「━が苦手だ・思いを上手に━している・さまざまなハラスメントが━されている」
『三省堂現代新国語辞典』小野正弘先生
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げんご か[言語化]⦅名・他サ⦆ 言いたいことをことばにすること。「思想を━する・心の もやもやが━できない」〔戦前から学術的な語として使われたが、新聞では二〇一〇年代に例が増え、やがて日常語になった〕
『三省堂国語辞典』飯間浩明先生

げんご か [0] -クワ【言語化】-する(他サ)折に触れて心のうちに去来し、曖昧にはとらえられるが、しかしその総体を明確にはとらえがたい模糊とした観念や思考、また湧き上がる自己の感情を、他人にも理解できるように、まとめ、整理し、言葉として表出すること。「論理や思考を━することを心がける/昨夜見た夢を━してみる/真に神秘的な体験は━不可能だと思う」〔近年、気持ちを伝える方策として言葉を取捨選択することや、目標達成のための過程を明確にするために各段階を言葉にすることなどにも言う。例、「盛り上がった気持ちを━する/一日一日なすべき行動をすべて━する」〕
『新明解国語辞典』編集部

げんご か -くわ [0] 【言語化】(名)スル 漠然と抱いた意識や思考、またいわく言い難い欲求や感情を、できる限り正確に言葉にして表すこと。「この感動は到底━不可能だ」「押し寄せる思いを━して伝えたい」
『大辞林』編集部
新語と言えば『現代用語の基礎知識』で知られる自由国民社主催の「新語・流行語大賞」が有名だ。今年で40年目を迎え、すっかり年末恒例のお楽しみになっているが、その年の世相を振り返るエンターテイメントとしての性格が強い。それに対して三省堂の「今年の新語」は、この1年で一般化して広く使われるようになった新しい言葉や、既存の言葉の新しい用法を選考の基準にしているので、今後、日常語として定着する可能性のある言葉が多く、「新語」という言葉にしっくりくる。
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プレスリリース

文 = 金井哲夫

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