大分が瀬戸内になること どんな可能性を見出せるか
藤田:大分の方にとって、瀬戸内であると言われることにどんな反応をされているんでしょうか?猪熊:岡山で「九州のイベントをやります!」と言うとどんな反応をされるか想像をしてもらいたいんですが……(笑)
ただ、大分の中でも別府市よりも北の方々は瀬戸内であると言う意識を持っていて、瀬戸内の西側という意味で西瀬戸と呼んでいたりするんです。元々大分と愛媛の間にはものすごく交流があります。別府観光の父と言われてる油谷熊八さんという方が居て、元々愛媛の方ですが、愛媛の方はあまりご存知ないのに、別府ではめちゃくちゃ有名です。
山田:「山は富士、海は瀬戸内、湯は別府」ですよね。
猪熊:そうです、別府市長・長野恭紘さんの名刺にも入っています。それも含めて別府と愛媛はすごく交流があって、瀬戸内のイメージがあるのかなと。ただ、県庁所在地がある大分市から南はほとんど瀬戸内という認識がないので、なぜ瀬戸内のイベントをやるんだろうという状態からご協力いただくところの難しさはありましたね。
大分が瀬戸内になっていくことで、どんな可能性があるかをBLAST SETOUCHI大分で県内の方々に感じていただきたいと思っています。
お二人はBLAST SETOUCHIをやってみていかがでしたか?

山田:BLAST SETOUCHI岡山は市長や県知事にも出ていただきましたが、そうした公と連携したイベントもできるんだと思えましたね。
猪熊:すごくわかります。BLAST SETOUCHI大分の開催を通じて、大分経済同友会に入らないかとお声がけいただき入れていただきました。いわゆる地域の中だと、地場企業とスタートアップ、アトツギと社会起業家はバラバラの村みたいになってるじゃないですか。なかなか一緒になる機会がないので、そこを越境しごちゃまぜにしたいっていう気持ちもあって。そういう橋渡しや、かき混ぜる可能性を感じています。
大分や瀬戸内でスタートアップを続ける理由とは

今回はスタートアップの創出だけではなく、地域課題の解決や地域からの新しい価値の創出もテーマにしています。大分で一番の課題はやっぱり人口減少なんですよ。人口が減少すると少子高齢化も進むし、労働力も足りなくなる。地域課題や社会課題は結構複雑で難解な課題なので、いち地域の中だけでは解決できないなと思って越境が大事だということを皆さんにお話したりしてます。
社会起業家を支援してると話をしましたが、社会性と経済性の両立ができるのかを私達は支援サイドとして結構考えていて。経済性だけを追求するスタートアップももちろんいると思いますが、それだったら東京に行ってしまえばいい。スタートアップが東京一極集中と言われている中で、いわゆる経済性や資本主義的なルールだけで見れば、大分や瀬戸内でスタートアップを続ける意義はあんまりないと思うんですよね。地域の資源を活用したい、地域に貢献したい、地域の課題から世界の課題を解決したいという思いがあって、地域のスタートアップが成り立ってると思ってるので、そこを支援したいと考えています。
藤田:主催者ごとにポエムが変わっていることを感じますね。
山田:主催者が自分たちの言葉でBLAST SETOUCHIを語った方がいいですよね。