1カ月半後、再びその光景が出現した。
ウクライナ陸軍第225独立強襲大隊が11月29日にソーシャルメディアに投稿した動画には、以前から転がっていた残骸のほかに、新たに破壊された車両少なくとも10両が路上やその脇に確認できる。
ウクライナ軍が8月に始めた侵攻でつくり出し、現在650平方kmほどの広さとなっている突出部の北西周縁の小さな集落ゼリョーヌイ・シュリャフ付近のこの道路について、第225強襲大隊は「ロシア軍の罠になっている」と報告している。「野原には地雷が敷設され、道路には大砲の照準が合わされ、ロシア軍の行動はすべて注意深く監視されている」
AFU 36th Marines
— imi (m) (@moklasen) November 30, 2024
Two More BMD-2 destroyed on that same roadhttps://t.co/Jy3emX5xe6https://t.co/NabQcLyz39 https://t.co/IBXPvrWndIpic.twitter.com/nYcs7q6OaR
だが、ロシア軍の海軍歩兵と空挺軍の計4個旅団・連隊に所属する車両は、ゼリョーヌイ・シュリャフ近くの同じ道路を使った攻撃をえんえんと続けている。ウクライナ軍はそれを地雷やドローン(無人機)、大砲で撃退し続けている。
新たな残骸の組み合わせから浮かび上がることもある。
ロシア軍が10月にクルスク州での強襲に用いた車両は主に、重量約15.5t、8輪のBTR-82装甲兵員輸送車だった。新造のBTR-82は少なくとも40両が前線に届いていた。
しかし、BTR-82は早くも不足してきているようだ。ゼリョーヌイ・シュリャフ付近の道路に新たに散乱した残骸から判断すると、最近の強襲には装軌式のBMP、BMD両歩兵戦闘車とMT-LB装甲牽引車、トラック型のブラン軽装甲車などが含まれていた。
BMPやBMD、MT-LBも長くはもたない可能性がある。ロシア軍は、ロシアの産業界が迅速に供給できる車両なら何でも使って戦闘に向かわざるを得なくなるかもしれない。