音声をテキストに翻訳する新サービス「DeepL Voice」
DeepLはビジネスシーンにおける「言葉の壁」を打ち破るため、2017年の設立から独自言語AIプラットフォームの開発に力を注いできた。完成したDeepLは正確で自然な外国語ができる翻訳ツールとして瞬く間に世界のユーザーに広がった。日本市場では、2024年11月末時点で東証プライム市場上場企業の約80%がDeepLを業務に採用しているという。DeepLのツールを活用する個人のユーザーも世界中で数百万人を超える。最新のDeepL Voiceは、音声入力による言語情報をほぼリアルタイムにテキストベースの翻訳に変換するサービスだ。ビデオ会議で利用することを想定した「Voice for Meetings」と、対面会話を支援する「Voice for Conversations」という2種類のツールがある。
当初はターゲットを法人顧客に絞ってサービスを展開する。顧客の要望に合わせて用語集や翻訳の言葉づかい(トーン&マナー)の一貫性などを調整するカスタマイゼーションを行ったうえ、ビジネスシーンにしっかりと役立つDeepL Voiceの体験をユーザーに届けるためだ。
Voice for Meetingsはマイクロソフトのビデオ会議アプリケーション「Microsoft Teams」と連携する。Teamsのアドオンツールのような位置づけだ。当初は英語、ドイツ語、スペイン語、日本語をはじめとする30以上の言語から対応する。今後は中国語対応の検討も進めるという。
Voice for ConversationsはiOSとAndroidで利用できるモバイルアプリになる。こちらのアプリは1対1の対面形式による使用を主に想定している。アプリを起動したスマホで会話音声を都度キャプチャしながら、テキストと音声により翻訳を伝える。使い方はユーザーが画面のマイクボタンをタップして、翻訳を文節単位で交互に確認し合うイメージだ。こちらのアプリは導入時点で英語と日本語を含む計13の言語に対応する。