だがそれ以来、2年9カ月あまりにわたるウクライナ軍との激しい戦闘で、ロシア軍は多連装ロケット砲を400門超失った。ロシアは長期保管していた古いロケット砲を多数引っ張り出しているが、戦場での損失を補い、新たな部隊に配備するのには追いついていない。ロケット弾の在庫も減ってきている。
そのため、北朝鮮から供与される多連装ロケット砲はロシアの戦争努力にとって非常に重要なものだ。ウクライナの政府機関、偽情報対策センターのアンドリー・コバレンコ所長が国防省情報総局の情報として報告しているところによれば、北朝鮮はこれまでにM1989自走砲やM1991多連装ロケット砲を含む砲システムを100基超ロシアに引き渡した。
重量45kgかそこらの170mm砲弾を少なくとも40km先まで撃ち込めるとされるM1989については、北朝鮮がロシアに供与したことがすでに知られていた。11月中旬、この大型の装軌式自走砲が平台型貨車に載せられてロシア国内を運ばれている写真がソーシャルメディアで共有された。
Full not blurred photo of North Korean M1989 'Koksan' 170 mm self-propelled guns being transported by train in Russia.
P.S: Looks like good task for OSINT community. https://t.co/aiCjHiL8M5 pic.twitter.com/RkRUYo0KhF — Special Kherson Cat 🐈🇺🇦 (@bayraktar_1love) November 14, 2024
M1991は、疲弊したロシア軍ロケット砲戦力に加わったことが新たにわかった強力な兵器だ。重量85kgかそこらの240mmロケット弾を最長60km先まで飛ばせるとされるM1991は、米国製の高機動ロケット砲システム(HIMARS)などを除き、ウクライナ軍が保有するほとんどの砲システムよりも射程が長い。