スタートアップ

2024.12.05 14:15

スタートアップ起業したいけどテーマが決まらない? ヒントはこれ

「どうすれば良いスタートアップのアイデアが見つかるか」といった質問を、起業家を目指す方々からよくいただきます。しかし、成功する起業アイデアが生まれる過程は実に様々であるため、具体的に回答するのをためらうことが多くあります。実際に成功したスタートアップの話を聞いても、起業家がアイデアをひらめくまでの経緯が「創業神話」として美化されていることが多く、参考になるとは限りません。生存者バイアスや歴史の修正が横行しているため、他のスタートアップの事例を研究しても、むしろ誤った認識を招く可能性があるのです。
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とはいえ、何度もこの質問を聞かれるため、どう答えるべきか以前から考えてきました。もし私が新たにスタートアップを立ち上げるとしたら、次の3つのポイントを考慮してアイデアを練るでしょう。

どの分野になら、少なくとも10年間は打ち込めるか

ソーシャルメディアやニュースから得た情報だけでは、スタートアップが大成功する確率や、優れた企業を作るのにかかる時間について誤解してしまうかもしれません。人は基本的に良い面だけを発信するからです。現実には、意義のあるスタートアップを作るには何年もの努力や忍耐が必要です。自分が取り組んでいる分野や問題に対して本当に興味がなければ、これは非常に難しいでしょう。そこで、十分な熱意があるかどうかを確かめるためのシンプルなテストがあります。起業を考えている分野で、成功するかどうかの確証もないまま、5年後もまだ事業を軌道に乗せようと奮闘している自分の姿を想像してみてください。ぞっとしましたか? それが1つのサインです。

10年間ずっとその分野で働いている自分の姿を想像できるような3~5個の分野に絞り込むことができれば、会社を作っていく上で避けられない様々な困難を辛抱強く乗り越えられる可能性が大きく高まるでしょう。

もう1つ考慮すべき点は、選んだ市場に将来的に事業を拡大し続ける余地が十分にあるかどうかです。スタートアップに長期間取り組むのであれば、隣接市場にビジネスを進化させて参入する可能性も含め、ほぼ無限に広がる市場のほうが望ましいでしょう。長期にわたって、多くのビジネス機会が期待できます。
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