欧州

2024.11.27 09:30

「爆発してるぞ!」 今度はクルスク州の航空基地にATACMS攻撃

それでも、ハリノ航空基地、とくにその燃料タンクや指揮施設、倉庫、あるいは付近の防空システム(編集注:23日に同航空基地近くでS-400地対空ミサイルシステムがATACMSで攻撃されたと報告されている)を、ウクライナ側が在庫のあまり多くないとみられるATACMSでたたく価値がなかったというわけではない。
ハリノ航空基地に対する攻撃によって、ロシア軍のドローン(無人機)部隊は前線近くの重要な中継基地を奪われた可能性がある。さらに、攻撃で地対空ミサイルシステムやレーダーが破壊された場合、ロシアの防空網に新たな穴が生じる可能性もある。Tatarigamiは「今後、より安価で数の多いドローンで攻撃できる機会が生まれるかもしれない」とみている。

ハリノ航空基地に対する25日の攻撃は、米国、それに続いて英国とフランスが、それぞれ自国製の長射程兵器をロシア領内への攻撃に使用することを認めて以降、ウクライナ軍がそれらの兵器を用いてクルスク州やその周辺の戦略目標に対して加えた、3回目の大規模な深部打撃になった。

クルスク州での戦いが一段と激化するにつれて、こうした兵器によるウクライナ軍の攻撃は増えそうだ。そしてロシア側が報復に出る可能性も高い。21日にウクライナ南東部ドニプロに対して行われた弾道ミサイルによる恐ろしい攻撃は、ATACMSによるロシア領内への攻撃に対抗したものだと広く見なされている。

forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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