サイエンス

2024.11.27 17:00

心理学者が伝授、見落としてはいけないパートナーの「4つの愛情表現」

Westend61 / Getty Images

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ラブ・ランゲージ(愛情表現)とは、私たちが愛情を表現し、受け取るユニークな方法のことで、パートナーとの豊かな関係の根幹を形づくっている。この概念を提唱したゲーリー・チャップマン博士は、結婚カウンセラーであり、ベストセラーとなった『愛を伝える5つの方法(邦訳:いのちのことば社)』の著者でもある。

チャップマン博士は、数十年にわたるカウンセリング経験を通じて、5つの主要なラブ・ランゲージを見つけ出した。愛情を表す言葉、相手のためになる行為、贈り物、質の高い時間、身体的な接触だ。カップルはこれらの方法を通じて、お互いの感情面でのニーズを理解し充足しあい、つながりと所属の感覚を育むことができる。

ラブ・ランゲージは、カップルが時を重ねるごとに進化する。パートナーがともに成長することで、新しく、時に細やかなやり方で、思いやりや愛情を表現できるようになるのだ。このようにパーソナライズされたラブ・ランゲージは、共通の経験と相互理解から自然に創発し、関係にさらなる深みをもたらす。

以下に、見落とされがちな4種類のラブ・ランゲージを紹介しよう。これらは典型的なものではないが、2人の絆を強め、永続的な愛を育む上で、不可欠な役割を果たし得る。

1. 混沌のなかでの忍耐

どんな関係にも、予測不能な事態に見舞われ、ストレスを感じる瞬間はあるものだ。人生がつむじ風に巻き込まれたように感じるそんな時、ちょっとした災難は避けられない。

愛情表現の方法として、ひどく過小評価されているものの一つが、こうした混沌のなかでの忍耐だ。あなたが手が回らなくなっていたり、予想外のハードルに苦戦しているとき、パートナーが落ち着いて理解を示してくれることは、深い共感と支援の表れだ。

このラブ・ランゲージにおいて重要なのは、大げさな意思の表明ではなく、互いのスペースを尊重し、フラストレーションやいらだちを避けることだ。そのような態度は、物事が完璧にはうまくいっていないときでも、ありのままのあなたが愛されていることを、しっかりと思い出させてくれる。

2021年に学術誌Journal of Experimental Psychologyに掲載された、「愛は我慢強い」というぴったりなタイトルの論文によれば、人々は本来、心から好きな物事については長く待つことができる。研究チームは6つの実験を通じて、人は心から大切に思うものに関しては、「遅れてやってくる、より大きな報酬」を、「すぐに得られる小さな報酬」よりも、価値が高いと認識する傾向にあると示した。

これを恋愛関係に当てはめると、パートナー同士が互いの価値を認め、感謝の気持ちを持っているならば、たとえ困難な時があったとしても、より充実した強固な絆を得られることへの期待を糧として、そうした時を乗り越えやすい、と考えられる。この研究では、「関係がより強固になる」という最終的な報酬が、待つに値するものであるという認識は、忍耐が生まれる1つの源泉であることが裏づけられた。
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翻訳=的場知之/ガリレオ

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