また、アルミン・レッシュではアート・バーゼル・パリと時を同じくして開幕したルイ・ヴィトン財団の「Pop Forever トム・ウェッセルマン&...」のトム・ウェッセルマンの作品を大きくフィーチャー。美術館の展覧会はアーティストの価値を押し上げ、市場価格にも大きな影響を及ぼす。ギャラリー、アートフェア、美術館が密接にリンクしながら、壮大なアート体験を提供している。

アート・バーゼル(バーゼル)でもバーゼルの街中にアート作品を設置する「パルクール」が開催されているが、パリの魅力はやはり別格。街と現代アートが共鳴し、アート・バーゼル・パリは単なる商業イベントではなく、連動する展覧会も含め、パリという舞台装置を最大限に活かした壮大なアート体験を提供した意義は大きい。

藤野淑恵◎インディペンデント・エディター。「W JAPAN」「流行通信」「ラ セーヌ」の編集部を経て、日経ビジネス「Priv.」、日経ビジネススタイルマガジン「DIGNIO」両誌、「Premium Japan」(WEB)の編集⻑を務める。現在はアート・メディア、書籍等にコントリビューティング・エディターとして参加し、アート、デザイン、インテリア、トラベルなどを企画、編集、執筆。