最新版のランキングは、世界35カ国53都市に住む1万2500人以上の海外移住者のデータに基づいている。インターネーションズは、生活の質や定住のしやすさ、個人向け金融など、5つの指標で各都市を評価した。このランキングによって、生活費から仕事の満足度、新天地での友人の作りやすさまで、海外生活がどのようなものかについての貴重な情報を得ることができる。
それでは、海外在住者に聞いた、2024年版「世界で最も暮らしやすい都市」ランキングを見てみよう。
外国人が最も暮らしやすい都市はスペインのバレンシア
地中海に面するスペイン東部のバレンシアは2022年に世界で最も住みやすい都市に選ばれたが、昨年は3位に後退し、同国のマラガに1位の座を明け渡した。ところが、今年のランキングでは再び1位に返り咲いた。地中海のまばゆいビーチに豊かな文化、比較的無理なく暮らせる物価などで知られるバレンシアは、特に生活の質で高い評価を得ており、世界一住みやすい都市に選ばれた。バレンシアに住む外国人は、この町の手頃な公共交通機関(96%が肯定的)と娯楽活動の機会(95%が肯定的)を絶賛している。治安の良さも際立っており、身の安全に関して不満があると答えた回答者は1人もいなかった。この町に移住したオランダ人は、「バレンシアの生活はとてもリラックスしている。親しみやすい人々やおいしい食べ物、活気ある文化や快適な気候が気に入っている」と述べた。
とはいえ、バレンシアも完璧な町ではない。外国人移住者は仕事面で不満を漏らしており、就労指数では31位と低迷した。不満には、キャリアの見通しが限られていることや地元の雇用市場が冷え込んでいることなどが挙げられた。こうした欠点があるにもかかわらず、外国人はバレンシアの生活に満足しており、より良い生活の質を求めてこの町に移住したと答えた回答者の割合は27%に上った。