外国人が暮らしにくい米国とカナダ
昨年に引き続き、上位25位以内に入った米国の都市は1つもなかった。昨年、米国の都市に限定したランキングで1位だったニューヨークは世界全体では39位、今年はさらに後退して45位だった。住みにくい都市とされる原因は、物価の高さとワークライフバランスの取りにくさにあるようだ。外国人移住者はニューヨークの文化や食事の多様性を高く評価する一方で、家賃や生活費の高さに不満を漏らしている。ある回答者は「ここでは法外な生活費がかかり、貯蓄するのは不可能だと感じる」と語った。米国以上に悪い結果となったのは、カナダの都市だ。同国最大の都市トロントは51位と振るわず、西部のバンクーバーは今年、最下位の53位に転落した。両都市に共通する大きな問題は住宅費で、特にバンクーバーは世界的に見ても家賃が最も高い都市という不名誉を背負っている。バンクーバーに移住した外国人は、キャリアの見通しが限られていることでも苦労しているようだ。積極的に仕事を探していると答えた回答者の割合は、世界平均の3倍に当たる30%近くに上る。バンクーバーは社交環境でも評価が低く、63%の回答者が地元の友人を作るのが難しいと答えた。
最後に、外国人にとって世界で最も住みやすい都市ランキングの上位25都市と、最も住みにくい10都市をランキング形式で紹介しよう。今年のランキングの詳細と回答者のコメントは、こちらで見ることができる。
外国人が暮らしやすい25都市
1位 バレンシア(スペイン)2位 マラガ(スペイン)
3位 アリカンテ(スペイン)
4位 パナマ市(パナマ)
5位 メキシコ市(メキシコ)
6位 バンコク(タイ)
7位 マドリード(スペイン)
8位 アブダビ(UAE)
9位 ドバイ(UAE)
10位 ウィーン(オーストリア)
11位 リスボン(ポルトガル)
12位 クアラルンプール(マレーシア)
13位 バーゼル(スイス)
14位 マスカット(オマーン)
15位 アテネ(ギリシャ)
16位 ルクセンブルク市(ルクセンブルク)
17位 ホーチミン市(ベトナム)
18位 アムステルダム(オランダ)
19位 コペンハーゲン(デンマーク)
20位 ラスアルハイマ(UAE)
21位 バルセロナ(スペイン)
22位 チューリヒ(スイス)
23位 ストックホルム(スウェーデン)
24位 台北(台湾)
25位 ナイロビ(ケニア)
外国人が暮らしにくい10都市
1位 バンクーバー(カナダ)2位 ハンブルク(ドイツ)
3位 トロント(カナダ)
4位 ミュンヘン(ドイツ)
5位 イスタンブール(トルコ)
6位 ケルン(ドイツ)
7位 ミラノ(イタリア)
8位 ベルリン(ドイツ)
9位 フランクフルト(ドイツ)
10位 ローマ(イタリア)
(forbes.com 原文)