年賀状印刷などで知られるフタバは、年賀状じまいをした20代から80代の200人を対象にアンケート調査を行ったところ、年賀状じまいをして「よかった」と感じている人は全体の8割を超えた。「年賀状の心配がなくなっただけでもストレスが大幅に軽減された。年末の悩みが減って嬉しかった」と40代の女性は話している。忙しい年末に何百枚もの年賀状を準備するのはまさにストレス。そう感じている人が相当数いるようだ。
昨年12月にフタバが実施したアンケートでは、年賀状を出す予定がないという人が4割を超えていた。また、出すという人の7割は、枚数が減る傾向にあると答えている。年賀状を出す人が減っているのは確かだ。年賀状じまいをした人にきっかけを尋ねると、友人の何人かが年賀状を止めると連絡してきたから、あまり来なくなったから、出していた相手の大半が年賀状じまいをしたからなどと、どうも連鎖的に起きているらしい。それを、はがき代の値上げが後押しした。
こうなると、もう後ろめたい気持ちを持つ必要なさそうだ。「年賀状じまいをします」という挨拶状を出さない人も多い。どのように年賀状じまいをしたかを聞くと、とくに何もしていないという人が約4割。メールやLINEで伝えたという人が約3割。その旨を書き添えた年賀状を出したという行儀のいい人は2割に満たない。
しかし、年賀状を悪者扱いするのは忍びない。日本の古き良き文化のひとつだし、子どものころは年賀状に下手なイラストを描いて送ったり、休み中に学校の友だちから便りをもらうのが楽しみだったりした。年初めの挨拶をパッタリ止めてしまって、本当にいいのか。後悔していないかを尋ねたところ、8割近い人は後悔していないと答えたものの、少数ながら、ときどき寂しくなるという声もあった。また、手書きの煩わしさがあるものの自分でデザインをしたり年賀状をもらうのはよかった、お正月の楽しみが減った、という人もいる。
「形は変われど相手を想う気持ちがあれば、よい関係を育んでいけるはずです。大切なのは自分にとって無理のない形で、大切な人とのつながりを維持していくことでしょう」とフタバは話す。ストレスの元ではない、無理のない年賀状とはどんなものか、それを考えるのも楽しそうだ。
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