教育

2025.01.11 14:15

米国務省が認定「日本語は英語話者にとって最もハードな言語」。逆も真か?

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日本人が英語をマスターするには「最低」2500時間必要?

米国国務省のように公的機関が発表している語学学習にかかる時間数のデータは日本の公的機関が出しているものは見当たらないが、「日本人が英語をマスターするためにかかる時間」というテーマの2010年の論文が存在する。
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この論文によると、日本人が英語をマスターするには、少なくとも2500時間が必要(到達目標とするレベルによっても異なる)であるという。学校教育で英語の時間に費やす時間が1000時間程度であることを考えると、社会人になってから少なくとも1500時間以上を英語の習得に費やす必要があるということになる(ただ、この論文は、結論の部分で、この想定は十分なデータに裏付けられてはいない、と補足している)。

ちなみに、日本人が英語のレベルで冒頭で説明した「C1」に到達するのには「(大学卒業後の自主的な学習の場合)5000時間以上の学習が必要」とする別の論文も発表されており、諸説はあるようだ。

いずれにせよ、最初に述べたように、学校の授業を受けただけで数学がマスターできる、ということが概ねないように、学校教育だけで英語をマスターできる、というのは幻想であろう。日本人であっても、アメリカ人であっても、外国語をマスターするには数百ではなく、数千という単位の時間がかかるようだ。
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文字通り「継続は力なり」で、他の科目や音楽、スポーツをマスターする際と何ら違わず、語学の習得にも、シンプルに時間がかかる(おそらく、想定以上に)。

そして、すべての人がスポーツや音楽をマスターする必要があるわけではないのと同様、外国語をマスターすることは、必要がある人ややりたい人にとっての選択肢であり、すべての人にとって必須なことではない、と筆者は考えている。だが、反面、「必要がある人」が増えている状況は現実的であるだろう。ありきたりの結論とも言えるが、語学をマスターしようと思うと、まとまった時間を投資する覚悟はある程度必要なようだ。






高以良潤子◎ライター、ジャーナリスト、インストラクショナルデザイナー。シンガポールでの通信社記者経験、世界のビジネスリーダーへの取材実績あり。2015年よりAmazon勤務、インストラクショナルデザイナーを務めたのち、プログラムマネジャーとして、31カ国語で展開するウェブサイトの言語品質を統括するなど活躍。2022年より米国系IT企業勤務。

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