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2024.11.26 10:00

【米国株ウォッチ】米たばこ大手のアルトリアは予想以上の決算で上昇中

Xavi Lopez/SOPA Images/LightRocket via Getty Images

米国のたばこ製品大手、アルトリア・グループ(ティッカーシンボル:MO)の株価は、主に経口たばこ製品の成長に牽引された予想以上の四半期業績により、この1カ月で約15%上昇した。もう少し長い期間で見ると、アルトリアの株価は2022年初頭につけた38ドル台から、現在の56ドル台の水準まで50%近く上昇している。

その主な理由は以下の通りだ。

・調整後のEPS(1株あたりの純利益)が2021年の4.62ドルから現在5.02ドルへと約9%上昇
・この期間、同社の実績PERが8倍から11倍へと上昇

何がアルトリアの収益成長を牽引したのか?

アルトリアは米国市場でたばこ製品を販売する企業だ。2021年にワイン事業を12億ドル(約1849億円)で売却し、無煙タイプを含むたばこ製品への注力を強めている。一方、米国のインフレ率の上昇に伴い、同社によるタバコの販売量は減少中であり、2021年の938億本から、直近1年間では701億本へと約25%減少した。これがアルトリアの収益の重荷となっており、収益は同期間に211億ドル(約3兆2521億円)から203億ドル(約3兆1287億円)へと約4%減少している。

減収幅が数量の減少幅よりはるかに小さいのは、ここ数年のたばこ価格の上昇によるものだ。アルトリアは、NJOYなどの比較的新しい電子たばこ製品からも利益を得ている。

アルトリアは近年減収となっているが、営業利益率は2021年の54.8%から現在の56.4%へと改善している。また、同社は2021年以降、自社株買いに80億ドル(約1兆2330億円)近くを費やし、その結果、株式総数は6%減少した。マージンの拡大と株式数の減少により、収益のわずかな減少は相殺され、EPSは2021年の4.62ドルに対し、直近1年間では5.02ドルまで上昇した。
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翻訳=江津拓哉

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