北米

2024.11.25 13:00

米ギャップ、新CEOのもとで復調傾向 通期業績を上方修正

ブランド別に見ると、ギャップの売上高は前年同期比1%増の8億9900万ドル(約1391億円)だった。既存店売上高は同3%増と好調で、4四半期連続で前年同期を上回った。

かつてすばらしい業績をあげ、今でも傘下最大の収入源であるオールドネイビーの売上高は同1%増の22億ドル(約3405億円)。既存店売上高は横ばいだった。ギャップは声明で、前年同期との厳しい比較となり、天候が逆風となっているにもかかわらず、業績改善とブランドの一新に引き続き注力していることが堅調な業績につながったと説明した。

今年初めにサンドラ・スタングルが社長兼CEOを退任したバナナリパブリックの売上高は同2%増の4億6900万ドル(約726億円)だった。既存店売上高は同1%減で、紳士服が好調だったという。同社は復調に向けて「基礎的な要因の見直し」に引き続き注力しているとした。

アスレタの売上高は同4%増の2億9000万ドル(約449億円)。既存店売上高は同5%増となり、新製品が顧客の関心をひき、マーケティングが奏功していると強調した。

株価上昇

ディクソンは「4四半期連続で売上高を伸ばし、全ブランドで市場シェアを拡大した。また、営業利益率が大幅に向上し、今期もすばらしい業績になった」と述べた。「ブランド再活性化の計画に厳格さと反復を盛り込むなど、戦略上の優先事項に一貫して取り組むことで社がより強固になっており、潜在能力を最大限に引き出すという点において継続的に発展していることを示している」と総括した。

ギャップは2024年通期の売上高見通しをこれまでの1%未満の増加から1.5〜2%増に引き上げた。粗利益率と営業利益の予想も上方修正した。

同社の決算を市場は好感した。同社の株価は年初来で約19%上昇し、ディクソンがCEOに就任して以来、2倍以上になっている。

forbes.com 原文

翻訳=溝口慈子

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事