どんな広告?
ジャガーは19日、ソーシャルメディアの公式アカウントなどに新しい広告を投稿した。色鮮やかな衣装をまとった多様なモデルが登場し、「live vivid(鮮やかに生きる)」や「delete ordinary(ありきたりをやめる)」、創業者のウィリアム・ライオンズ卿のモットーにちなむ「copy nothing(何も真似しない)」といった標語も表れる。ジャガーは広告やソーシャルメディアのプロフィール画像などを通じて、新しいロゴもお披露目した。よりシンプルな書体を採用し、「G」と「U」以外は小文字に変更した。飛び跳ねるジャガーの姿をモチーフにしたシンボルマークの「リーパー」のデザインも刷新した。
ところが、広告には公開直後から反発の声が殺到した。インスタグラムへの投稿で「いいね」数が上位のコメントは、「(ジャガーは)英国のアイコンを殺してしまった」というものをはじめ、ほぼ批判一色になっている。
マスクも嫌味
X(旧ツイッター)のオーナーでもあるマスクはXで、ジャガーの新広告に「おたくは車を売っているの?」と返信し、広告に車が出てこないことをあげつらった。Xに投稿されたジャガーの広告には多数のコメントがついているが、多くは批判的な内容で、「ジョークに違いない」というものや同社のボイコットを呼びかけるものが上位になっている。
英右派政党「リフォームUK」を率いるナイジェル・ファラージ下院議員もXに動画を投稿し、そのなかで「ジャガーは破産する」などと主張した。
英国の保守寄りのチャンネル「GBニューズ」のテレビ司会者ベブ・ターナーは、ジャガーはAI(人工知能)に「最もウォークで、最も気取って、ジェンダーの曖昧な自己満足的なA級アート作品」を作ってと頼んだようだと皮肉っている。
反ウォーク派のソーシャルメディアユーザーのなかには、ジャガーのブランド戦略責任者が「ダイバースでインクルーシブ(包摂的)、そして一つにまとまる文化を育んでいく」と表明した過去の動画を掘り出し、「ウォークイデオロギー」だとして拡散している人もいる。